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IBFバンタム級タイトル挑戦者決定戦

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Esther Lin/SHOWTIME

 IBF6位のフィリピン人ファイター、ビンセント・アストゥロラビオが、同3位のロシア人、ニコライ・ポタポフを6回KOで下してIBFバンタム級タイトル挑戦者決定戦に勝利した。

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 試合開始直後から、アストゥロラビオはアグレッシブに前に出る。これまでのプロ生活でダウン経験の無かったポタポフに左フックをぶち込んで、ファーストラウンド終盤にダウンを奪う。

 その後、アストゥロラビオは5回、6回にも世界3位を沈めた。正式なノックアウトタイムは6ラウンド1分26秒。

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 13度目のKO勝ちを飾り、自身の戦績を18勝3敗としたアストゥロラビオは言った。

 「勝利して最高の気分だ。アメリカにおける初試合のきっかけを与えてくれたマニー・パッキャオ、そしてチームに感謝する。ポタポフは非常に強かったが、2月のギレルモ・リゴンドー戦同様、俺は自信を持っていた。

 自分の夢は世界チャンプになること。誰とだって戦うし倒してみせる。世界タイトルに挑戦したい。これは自分のキャリア最大の勝利だ」

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 23勝(11KO)3敗1分けとなったポタポフも話した。

 「自分のパフォーマンスについて語ることは何もありません。彼が自分より強かったということです」

 気の強さ、ダウンを奪った後、相手を小馬鹿にするような振る舞いなど、アストゥロラビオにはジョンリル・カシメロとの共通点が見られる。現時点でIBFバンタム級王者は井上尚弥だが、スーパーバンタム級へ転向するため、空位となるであろう。

 どこかで、アストゥロラビオvs.カシメロのフィリピン人対決が実現すれば、ファンの関心を集めそうだ。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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