マリナーズ復帰のイチローに更新の期待がかかる球団記録とは?
マイアミ・マーリンズからフリーエージェント(FA)になっていたイチロー(44歳)が、古巣のシアトル・マリナーズに復帰。現地3月7日(日本時間8日)に会見を行った。
通算2533安打などは既にマリナーズ球団記録
イチローは2012年の途中でニューヨーク・ヤンキースにトレードされるまで、マリナーズで11年半プレー。オリックス・ブルーウェーブ(現バファローズ)からポスティング移籍した2001年にいきなり首位打者と盗塁王を獲得して新人王&MVPをダブル受賞すると、2004年にはメジャー新記録の年間262安打を放って2度目の首位打者に輝いた。
ケン・グリフィー・ジュニア、ランディ・ジョンソン、アレックス・ロドリゲスら、1990年代に台頭したスーパースターが軒並み去った後のマリナーズにあって、10年連続オールスター出場&ゴールドグラブ賞受賞のイチローは、間違いなくチームの顔だった。
その間に、通算2533安打、438盗塁、79三塁打、打率3割2分2厘(2000打数以上)など、イチローはさまざまな球団記録を打ち立てた。そして、今回の復帰により新たに更新が期待されるのが通算得点だ。これまでマリナーズ在籍時に記録した通算1176得点は球団歴代2位であり、エドガー・マルティネスが持つ球団記録の1219まであと43に近づいている。
通算打率球団NO.1の座は安泰
かつてのようにバリバリのリードオフマンとして活躍していた頃のイチローならば、これは簡単にクリアできる数字だったはずだ。だが、ここ数年はスタメンから外れることが多くなり、代打としての出場が主だった昨シーズンは215打席しか与えられず、得点はメジャーでは自己最少の19にとどまっていた。
その前年の2016年は365打席で95安打、30四球を記録し、得点も48を数えていただけに、今季マルティネスの記録を更新できるかどうかは、どれだけの出場機会を与えられるか、そしてどれだけ塁に出られるかにかかってくる。現状では外野陣に多くの故障者を抱えるマリナーズだけに、少なくとも開幕当初は出番が多くなるはず。まずはそこでしっかりと結果を残すことに期待したい。
なお、現在は球団歴代NO.1の通算打率は、2位のマルティネス(3割1分2厘)と1分の差があり、イチローが今後マリナーズで273打席続けて凡退したとしても、1位の座は変わらない。また、マリナーズでの通算本塁打は99本で、こちらはあと1本で球団史上14人目の100号に到達する。