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前線停滞で関東など太平洋側はスッキリしない空模様…新たな台風発生で秋雨が長引く?:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
25日9時の予想天気図(気象庁HPを元に作成)。本州の南に秋雨前線が伸びる。

25日は太平洋側で曇りや雨のスッキリしない天気のところが多く、特に関東は気温が上がらずにひんやり感じられそうです。
一方、25日6時、南の海上では新たな台風21号が発生しました。今のところ台風20号のあとを追うような進路になりそうですが、来週にかけての見通しを含めて気象予報士が解説します。

前線停滞で太平洋側は曇りや雨に

25日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
25日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

25日は、北日本や日本海側の各地では高気圧に覆われて晴れる見込みですが、関東~九州の日本海側では前線の雲がかかり、曇りや雨のところが多いでしょう。
特に関東では朝のうちところどころで雨が降り、九州では南部を中心に夜にかけても雨が降りそうです。
東海以西では日中25度以上の蒸し暑さが続きそうですが、関東では前日よりグッと気温が下がって少しひんやりするでしょう。

なお、このところ台風20号の暖かく湿った空気の影響を受けていた沖縄では、25日は次第に雨の範囲が縮小していく見込みです。

台風21号は20号の後を追うように進む?

台風情報(気象庁HPより)。
台風情報(気象庁HPより)。

台風21号は、今後発達しながら西へ進み、来週前半には暴風域を伴ってフィリピン付近または沖縄の南まで進む見通しです。

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

天気は、このさき26日(土)から27日(日)にかけては、北海道~北陸で晴れるところが多いものの、関東~九州は雲の多い状態。特に26日は西日本の太平洋側、27日は西日本~東海で雨のところがが多くなるでしょう。

週明け28日(月)になると前線はいったん日本海側まで北上し、その後30日(水)にかけてまた西~東日本付近に停滞する見通し。

なお、台風21号周辺から暖かく湿った空気が流入した場合、前線の活動が活発化したり、雨が降るエリアが変わってきたり、あるいは秋雨が長引くおそれも。

まだ台風の進路・発達具合などの予報に幅があるため、最新の情報を確認するようにしましょう。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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