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同じ1勝1敗でも「アウェーで1勝1敗」は優位なのか。今年はツインズとフィリーズがそう

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホルヘ・ポランコ(手前)とカルロス・コレイア Oct 8, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ディビジョン・シリーズの4カード中、ミネソタ・ツインズヒューストン・アストロズフィラデルフィア・フィリーズアトランタ・ブレーブスの2カードは、1勝1敗で第3戦を迎える。

 ツインズとフィリーズは、アウェーで1勝1敗を記録した。ツインズは、第1戦に敗れ、第2戦に勝った。フィリーズは、ツインズとは逆。第1戦に勝ち、第2戦に敗れた。両チームとも、第3戦と第4戦はホームで行う。シリーズが2勝2敗となった場合、第5戦はアウェーに戻る。

 1995~2022年のディビジョン・シリーズ、全112カード(4カード×28年)から、最初の2試合を終えて2勝0敗/0勝2敗の65カードを除くと、47カードが残る。

 アウェーの2試合(第1戦と第2戦)で1勝1敗を記録した47チームを、ホームの2試合(第3戦と第4戦)の勝敗ごとに分けると、2勝0敗が14チーム(29.8%)、0勝2敗が9チーム(19.1%)、1勝1敗は24チーム(51.1%)となる。

 ホームで0勝2敗のパターンは最も少ないが、アウェーに続いてホームでも1勝1敗のパターンが過半数を占める。ただ、2勝2敗となった24チーム中15チームは、アウェーに戻った第5戦に勝ち、シリーズを制している。

 最初の2試合にアウェーで1勝1敗の47チーム中、シリーズを勝ち上がり、次のリーグ・チャンピオンシップ・シリーズに進んだのは、61.7%の29チームということになる。3勝1敗(アウェーで1勝1敗→ホームで2勝)の14チームと、3勝2敗(アウェーで1勝1敗→ホームで1勝1敗→アウェーで1勝)の15チームがそうだ。

 なお、今年のディビジョン・シリーズのあと2カードは、テキサス・レンジャーズが2勝でボルティモア・オリオールズは2敗、アリゾナ・ダイヤモンドバックスが2勝でロサンゼルス・ドジャースは2敗だ。レンジャーズもダイヤモンドバックスも、アウェーで連勝している。

 ホームとアウェーには分けていないが、0勝2敗のパターンについては、こちらで書いた。

「藤浪晋太郎のいないオリオールズは敗退濃厚!?「0勝2敗から3連勝」で勝ち上がったパターンは…」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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