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アルゼンチン人コーチが語った「14-0で勝利したモンゴル戦」

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
(写真:ロイター/アフロ)

 実兄のピチは、あのディエゴ・マラドーナと共にワールドユース東京大会(1979年)で世界一となった右ウイング。息子は、栃木SC所属のエスクデロ競飛王。

 自身は、元アルゼンチンユース代表&ビーチサッカーアルゼンチン代表であるセルヒオ・エスクデロ。

 一昨年の末から、川越市のフットサル場で自らスクールを始め、今日、埼玉県のジュニアユース、トリコロールFCのコーチとして指揮を振るう彼が、30日の日本代表vs.モンゴル代表戦について語った。

撮影:著者
撮影:著者

 日本代表、良かったですね。

 ただ、モンゴル代表なら、僕がかつて指導していた埼玉栄高校の方が強いです。日本のその辺の名門高校よりも下のレベルでした。勝って当然ですね。

 モンゴルは基礎が無いんです。ディフェンダー間の距離が開き過ぎていました。真ん中がバラバラで、広がり過ぎでした。特に守備はコンパクトにやらないと。

 右サイドバックと左サイドバックの距離が60メートルくらい開いていましたね。今や、どこのチームだって35~40メートルくらいにしていますよ。トップとセンターバックも80メートルくらいあったんじゃないかな。長くても45メートルにしなければ。

 あり得ない構成です。話にならない。

写真:長田洋平/アフロスポーツ

 だから日本は、やりたい放題に出来ましたね。大迫勇也がハットトリックして、伊東純也も何度も右サイドを抉り、自分でも2得点しました。みんなが自信を持ったんじゃないかな。その点は大きいです。

写真:長田洋平/アフロスポーツ

 日本にとっては、今後に向けてのシュート練習のようなゲームになりました。今後、オーストラリアやフルメンバーの韓国を相手にしたら、あんなに簡単にゴールは、決まりません。記録を作り、選手が自信を持った点を喜びたいですね。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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