韓国旅客機事故の現地報道 「遺体の身元確認状況」が30日朝時点の同国通信社トップニュース #専門家のまとめ
12月29日9時半ごろに起きた韓国・ムアン空港での旅客機墜落事故。
当局が「死亡177名、負傷2名(生命に別条なし)」と発表。30日1時10分過ぎには同国最大の通信社「聯合ニュース」は被害者の身元確認作業の状況を報じた。8時半時点ではこれが同通信社サイトのトップニュースに。「159名の指紋が摂取された」が「葬儀の手続きに時間がかかる見込み」という。遺族側に検視・検案の要請を出すと見られるからだ。一部の身元確認が遅れているのは機体や周囲の燃焼が激しいため。20日も当局による遺物の収集が続くという。
ココがポイント
'旅客機墜落事故' 徹夜の収拾作業…務安国際空港滑走路の現在の状況 / 連合ニュースTV (YonhapnewsTV)
務安空港旅客機事故…着陸時にランディングギア・前輪が見えず / YTN
エキスパートの補足・見解
「聯合ニュース」はまた、30日の0時30分ごろに現地空港での遺族の様子を報道。「うちの子はどうなるんだ」「どうしたらいいんだ」と泣き叫ぶ親の姿を報じている。遺族たちは機体に近づけず、空港内で救助当局の発表を待つ時間が続いているという。
また同通信社は8時13分に、翌30日朝にも事故を起こした済州航空の同型機の同部位(ランディングギア)に異常が見つかった点を報じた。30日6時27分発の金浦-済州便で、金浦空港を離陸直後に異常が発見され、同空港に引き返した。乗客に対していったん欠航の案内を出した後に7時25分に別の機体と交換し、再度出発したという。
29日の事故原因は鳥が機体に入り込み、3つあるランディングギアすべてが降りない「バードストライク」と見られると発表されている。
いっぽう、韓国メディアが昨日から多く報じているのは、今回の事故が「韓国史上3番目の大規模航空事故」だという点。269名が死亡した1983年9月1日の「大韓航空機撃墜事件」(大韓航空B747がソ連沖でソ連戦闘機により撃墜)、225名が死亡した1997年8月6日の大韓航空B747-300グアム空港着陸時の山地墜落に次ぐものだ。