ヒトだけじゃない「男性乳がん」は犬も同じく罹るもの。早期発見の方法とは?
男性デュオ「バブルガム・ブラザーズ」のブラザー・コーンさんが、ステージ2の乳がんであることを自身のSNSで明らかにしたと産経新聞が伝えています。
乳がんは女性だけの病気だと思われがちです。しかし、性別を問わず存在する乳腺に発生する病気なので、男性にもあるのです。
ヒトだけではなく、雄犬にも「乳腺腫瘍」があります。今日は、そのことを見ていきましょう。
雄犬に乳腺ってあるの?
雌犬が乳腺腫瘍になるのは知っているけれど、雄犬って乳腺腫瘍になるの?と思われるかもしれません。
そもそも雄犬に、乳腺ってあるのかな、と不思議に思われる方がいるかもしれません。
雄犬を飼っている人は、ヘソ天(仰向け)にしてお腹を見てください。お腹の両端に点のような突起の乳首があります。ペニスの近くのお腹の外側を見ると、よくわかります(あまり毛がないので)。
ヒトの男性に乳首があるように、雄犬にも同じようにあります。
雄犬の乳腺は雌犬と同様に2個ではなく、雌複数あります。
雄犬が乳腺腫瘍を発症することは比較的まれですが、実際には可能性がある疾患です。
雄犬の乳腺腫瘍
雄犬の乳腺腫瘍は、見逃されやすいのですが、以下のような症状があれば、その可能性があります。
・乳腺のところに、小さなしこりがある
・乳腺から膿のようなものが出ているので、その辺りの毛が汚れている
・乳腺から膿のようなものが出ているので、寝ているシーツなどにオシッコでない汚れが付く
筆者が、診察した犬は秋田犬で、脇の近いところの乳腺腫瘍になりました。飼い主は「雄なのに、なんか乳腺が腫れているのですが、大丈夫ですか」と尋ねました。
乳腺腫瘍は、乳腺組織内で異常な細胞の成長によって引き起こされる腫瘍です。
これには良性のものと悪性のものがあり、腫瘍が悪性である場合、がんと呼ばれています。
犬の乳腺腫瘍が悪性かどうかは、病理検査を動物病院でしてもらうとわかります。悪性の乳腺腫瘍は、他の組織や臓器への広がり(転移)のリスクを持つことがあり、早期の検出と治療が重要です。
雄犬の乳腺腫瘍の原因
雄犬の乳腺腫瘍の原因は、まだ完全には解明されていませんが、遺伝的な要因やホルモンの影響が関与している可能性があります。
乳腺腫瘍はしばしば触れて感じることができるしこりや腫れとして現れます。
雄犬の乳腺腫瘍の治療方法
これは、雄犬も雌犬も治療法は変わりません。
治療法は腫瘍の種類、大きさ、および悪性度によって異なります。良性の腫瘍であれば、摘出手術を行います。
悪性の腫瘍の場合、摘出手術の他に放射線療法や化学療法などの追加的な治療を検討します。
雄犬の乳腺腫瘍の問題点
雄犬の飼い主は、乳腺腫瘍は雄も雌もあるということを認識があまりありません。雌だけの病気だと思っていると危険です。
乳腺はお腹にあるので、毎日、ヘソ天などして見ないとわかりにくいのです。上の乳腺の脇の方まで見る必要がありますが、この辺りは毛に覆われているので、見落とす可能性があります。
まとめ
犬の飼い主は、雄犬であっても乳腺を定期的に触診し、異常がないかを確認することが重要です。
雄犬の乳腺腫瘍を早期に発見する方法は、定期的な健康チェックです。
飼い主が乳腺腫瘍は雄も雌もなるということを知っていることで、乳腺腫瘍の疾患のリスクを最小限に抑えることができます。