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茨城県魅力度最下位 接客が良くないから当然の定位置?

とらべるじゃーな!穴場ずらし旅、愛好家

関東圏の穴場ずらし旅の愛好家、とらべるじゃーな!です。

先日、2023年度の魅力度ランキングが発表されました(地域ブランド調査)。過去に7年連続最下位の不名誉な記録もあり注目の茨城県は、2023年は残念ながら、昨年の46位からワンランクダウンし最下位。

なぜ茨城県はあまり人気がないのでしょうか? この調査は、観光と居住の両側面から行われていますが、今回は観光に絞ってお伝えします。

茨城県に人気のない大きな理由の1つは、やはり温泉の数です。

環境庁の「平成25年度温泉利用状況」(PDF)によると、茨城県の源泉総数は147。ライバルの栃木県(魅力度39位)の631に対し、大差を付けられています。

観光には、様々な目的がありますが、温泉を目指す方も多いのは、言うまでもありません。

写真は筆者が好きな、筑波山京成ホテルの温泉ですが、ホテルの方によると、茨城県は全県的にかけ流し温泉の実現が難しく、温泉の確保に大変な苦労をしているとのことでした。

筑波山からの景色は、東京都が誇る高尾山より数段上。しかし、筆者はこの筑波山で、接客に関してかなり驚いた経験があります。

筑波山へはバスで向かいます。バスは、後ろ乗り・前降りだったと記憶していますが、途中で乗ってきたおばあさんが、交通系カードの処理か何かで手間取ります。

すると運転手が、マイクを通して大声で怒鳴るように指示を出したのです! 筆者は、運転手に近い最前列に座っていましたので、とても驚きました。

その後、筑波山でも、ケーブルカーの係員に大声で早く乗るように言われるなど、茨城県初心者だった筆者には、驚きの連続でした。要は接客があまり良くないのです。

しかし、その後もめげずに?茨城県を回っているうちに、あることに気づきました。

茨城県民(とくにある程度の年齢の男性)は、地声が大きいのではないか。ネットを調べてみると、普段からつっけんどんという声は、数多く見かけました。

思い返してみると、運転手が「怒鳴るように」指示していたバスでは、ほかの乗客は涼しい顔。茨城県在住の若い方に聞いてみると……。

「県内に住んでる僕とかでも、怒鳴っているように感じることはあります(笑) 年齢的におじさんの人たちに多いですね。訛りというか、イントネーションがとても荒いのでそう感じさせるかもしれないです」

ということで、予想通りでした。茨城県の人としてはノーマルモードの言い方でも、「温室育ち」の1都3県民には、怒っているように聞こえてしまうのです。

1都3県では、お店同士の競争が激しく、都民・県民は、お客としてチヤホヤされるのに慣れてしまっています。

しかし、よく考えれば、茨城県は観光依存度は決して高くない県です。

例えば静岡県の伊豆半島や長野県などは、「石を投げたら観光客にあたる」という言い回しこそありませんが、観光客だらけ。お店の人も、観光客である可能性を想定しているので、ある意味無難な接客になるはずです。

茨城県が観光面で人気が伸び悩む理由は、温泉の数や接客に対する誤解だけではありませんが、いずれも理由の1つだと言えるでしょう。

そんな茨城県を1都3県の人が楽しむコツは1つ。日常生活の空間にお邪魔させて頂くという気持ちを持つことです。

例えば茨城県の飲食店に行くと、余り歓迎ムードではないと感じることがあるかも知れません。しかし、店員さんにしてみれば、見慣れないお客さんで、ちょっと緊張しているだけということが大半です。

筆者の個人ブログ(とらべるじゃーな!)に頂いた、読者の方の文章。茨城県の楽しみ方が、よく表れています。

関東人@海沿い在住さんより
漫遊記のお膝元で、魅力・観光地ランク最下位とは皮肉なことですね…
高校生の頃、(茨城県の)某公営競技場の付近の駅で鉄ちゃんをしていたら、「お兄ちゃん、今日おれ儲かったんだよね。ジュース飲むかい?」と、おじさんが上機嫌で自販機ジュースを買ってくれた思い出。水戸近くのホテルで、人生初の電動自転車を親切に説明して貸してくれて、千波湖を楽しく回って大きな黒鳥に驚き、ビュッフェで美味しかった思い出。某市の商工祭の食べ物は最高でした。
(中略)
茨城県では大資本が商売で入りやすいような、オシャレで汎用性ある付き合い方は難しいのかもしれませんが、個人の関係、例えば飲みあうほどの仲になれる力量の人なら、お金払えば得られるような商用のものではない、他にはない楽しい関係になれるのかも。

いかがでしょうか? 「お金払えば得られるような商用のものではない、他にはない」モノが得られるのが、茨城県の奥深さです。

伊豆半島や長野県の温泉地を訪ねるように、お客さん気分で茨城県を訪ねると案外楽しめません。

お寿司屋さんに入ろうものなら、職人さんは地元の常連客ばかり声をかけます。そこでめげずに、ぜひこちらから声をかけてみてください。茨城県には、少し奥手ながら、面倒見が良い人がたくさんいることが分かります。(余談ながら、筆者の知人で最も人格者だと思う方は、茨城県人です)

ぜひ、混雑が控えめで、懐かしい風土が残る、茨城県を訪ねてみてください! 果物、野菜、豚肉、魚介もかなりハイレベルです。また、このネタもっと詳しくという方は、ぜひ下の個人ブログもご確認ください。

【魅力度は47位】茨城に人気がない理由を現地取材 本当に何もない?(とらべるじゃーな!)

穴場ずらし旅、愛好家

宿泊歴500泊。関東周辺の穴場★ずらし旅スポットを紹介。日本テレビ(2023年)、TBSテレビ(2024年)に旅の専門家として登場。Yahoo!ニュースエキスパート公式旅行ライター(2023年7月企画賞)。JTB運営・地理旅行検定取得済み。東京都在住。

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