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girlはガールじゃない!きれいに発音する方法を教えます

英語コーチChiiko英語コーチ・英語発音指導士

girlの発音って難しいと感じていませんか?

Hello! 英語コーチ&英語発音指導士(R)のChiikoです。

「girl」って英語学習を始めたばかりの人でもよく使う単語なのに、発音が難しいですよね。

日本語のように「ガール」ってはっきり言うと「違う発音」になります。

でも今日の記事を読んで練習したら、girlがきれいに発音できるようになるばかりか、birdやword などもきれいな音に変身できますよ!

(1)girlの発音

Step 1:g の音

出だしの g の音はそれほど難しくありません。

「ガギグゲゴ」と言うとき、舌の奥が上に盛り上がり、口の奥の天井に当たる位置が「g」の音を作る場所です。

ちょっとよくわかんないな~という人は、強めにガッ!と言うときに舌の奥がどう当たってるかを確認してみましょう。

girl の場合、この g の位置から次の ir に続くので、舌の奥の両サイドも上の奥歯に触れて準備しておきます。

この状態まま「ガッ!」と言う直前で息と声を寸止めします。

Step 2:ir の音

girlで一番難しいのはこの ir の部分の音です。

日本語の「アー」にして「ガー...」と始めると、とたんにgirlではなくなります。

ここで注意すべきポイントは2つ。

①舌の両脇は上奥歯に触れたまま、舌の中央を少し下げる

Step 1 の g の状態だと、舌が完全に口の中をふさいでいるので声が出ません。

ここから舌を下ろして声の通り道を作るのですが、そのとき、舌の両サイドは奥歯についてる状態のまま、舌の真ん中だけ少し降ろします。舌先がどこにも付かないように注意します。

スプーンのような形を意識してみましょう。

②下顎を下げない

下顎を下げると、舌が完全に歯から離れて口が開き、まるで日本語の「アー」という音が出ます。

下顎をなるべく下げないで、舌の中央に声の通り道を作り、両サイドは上の奥歯に当てておきます。

舌をぐるっと巻き込まず後ろに引く。舌の両サイドが上の奥歯の内側に触れるのがポイント。スプーンをイメージしてみよう!
舌をぐるっと巻き込まず後ろに引く。舌の両サイドが上の奥歯の内側に触れるのがポイント。スプーンをイメージしてみよう!

この状態で声を出すと、日本語の「アー」ではなくて、こもったような音が出ます。このとき、鼻の方ではなく、喉の方から声が出るようなイメージで、犬の唸り声をマネするのも良い手です。

Step 3:l の音

l の音は「舌を上の前歯の裏につける」とよく言われますが、実はそれだけではありません。「舌をつける l」と「つけない l 」があるんです。

今回の girl はどちらでも大丈夫です。

つける場合は、前述の ir の舌をやめて、舌先を少し尖らせるようなイメージで上の前歯の裏にしっかりと当てます。そして、舌の両脇にある空間に声を通します。

舌をつけない l の場合は、舌をそのまま下におろし、舌先は下の前歯の裏に軽く触れるぐらいで、口の中を開かないようにして「オ」を言います。

どちらにしろ、日本語の「ル」にはならないので気を付けましょう。

左:舌先を上の前歯の根本に当てるL 右:舌を下におろし平らにするL いずれも唇は薄く横に開いたまま「オ」のような「ウ」のような音が出る。
左:舌先を上の前歯の根本に当てるL 右:舌を下におろし平らにするL いずれも唇は薄く横に開いたまま「オ」のような「ウ」のような音が出る。

まとめ

Step 1:g

舌の奥を盛り上げ口の天井につけてふさぎ、声を寸止め

Step 2:ir

gから舌の中央を下げてスプーンに。喉のほうから声を出す

※舌の両サイドは上奥歯から離さない。

※下顎は下げない

Step 3:舌を尖らせて上の歯につけるか、下に平らに降ろして、「オ」のような音を出す

これをなめらかにつなぎます。

「ガール」ではなく「グウーォ」に近いイメージです。

(2)girl以外でも使える ir の音

今回やった ir の音は、他の単語でもよく使います。

例えば bird の ir や、 word の or や、turn の ur はすべて同じ音です。

いずれも日本語にしたとき「アー」に変換されるため、口を開けてしまいがちですが、とにかく下顎は下げません。

birdなら最初の b、wordなら w のときから、口の中を準備しておきましょう。

ir / ur / er / wor  でこの発音になることが多い
ir / ur / er / wor でこの発音になることが多い

この発音をマスターするには、とにかくカタカナ変換された音を正しい音に上書きすることが大事です。「バード」ではなくむしろ「ぶうーd」に近いことを、何度も発音して受け入れましょう。

(3)イギリス英語の発音の場合

今日お話ししたのはアメリカ英語の発音です。

イギリス英語では、girl の ir で、Rの音を出さないため、舌の両サイドを上の奥歯につけずに発音します。下顎を下げないのは同じなので、口をあまり開かずに「アー」とも「ウー」ともつかない音を出すと良いですよ。

イギリス英語とアメリカ英語を聞き比べたいときは、音声のついた辞書を利用するのがオススメです。

[UK]や[英]という表記だとイギリスの発音、[US]や[米]という表記があるほうがアメリカの発音です。両方が載っている場合は、ぜひ聞き比べてみてください。

最後にチャレンジ!

次の文を読んでみましょう。

The girl turned when she heard the bird’s word.

(その鳥の言葉を聞いて、女の子は振り返った)

なんと、太字(赤字)の部分はすべて同じ発音になります!できたらすごい!

口を「アー」と開けないように頑張って!
口を「アー」と開けないように頑張って!

ぜひ丁寧に練習してみてくださいね。

英語コーチ・英語発音指導士

英語勉強したのに全然話せない!?かつての自分と同じお悩みを持つ皆さまのお役に立ちたい!「学校英語・文法だけ英語」から「聞ける!話せる!」を実現するトレーニングをする英語コーチChiikoです。英会話初級・中級の方に役立つような英語表現や練習方法、発音のお話などを発信していきます。英語発音指導士・過去に英語講師歴23年・洋楽発音指導

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