前線南下で東海~関東は激しい雨/熱帯低気圧ラッシュ続く…9月の台風発生数は平均5個:気象予報士解説
3日は前線が南下するため、東海から関東にかけては断続的に激しい雨が降るところが多くなりそうです。
一方、フィリピン付近の台風11号はこのまま西へと進んで列島に近づかない見込みですが、日本の南の海上では熱帯低気圧が発生しやすい状態が続いています。
9月の台風発生数の平年値(直近30年間の平均値)は5個なので、このさき複数の台風が発生してもおかしくない時期。今後も見通しも含めて気象予報士が解説します。
東海~関東は断続的に激しい雨、静岡は「滝のような雨」に
3日は東海~関東で午前を中心にバケツをひっくり返したような激しい雨が降り、特に静岡では滝のような非常に激しい雨が予想されています。ずっと降り続くというよりは、降ったりやんだりするでしょう。
トップ画像の天気図だと前線が陸地にかかっていないように見えますが、実際にはその延長線上にも雨が降り、さらに幅を持って雨雲が発達していて、北陸や東北でも再び雨が降るところがありそうです。
近畿など西日本も含め、夜にかけても大気の状態が不安定なので、いったん雨がやんでも折り畳み傘は持ち歩くのがおすすめです。
沖縄には台風11号とは別の熱帯擾乱が接近か
あさって5日(木)は関東の一部で雨が降りやすいほかは広く晴れて、その後も週末にかけて晴れる範囲が広くなりそうですが、沖縄では6日(金)以降、雨マークが続いています。
実は筆者の昨日の記事では「台風11号周辺の湿った空気が入って…」とぼかした言い方をしていたのですが、この沖縄の雨は台風11号とは別の熱帯擾乱が接近する可能性があるのです(台風や熱帯低気圧などをまとめて熱帯擾乱(じょうらん)と総称します)。
トップ画像の天気図にある熱帯低気圧とはまた別の熱帯低気圧が発生し成長して、台風12号となる可能性があります。
まだ発生もしていない段階で議論をすると鬼が笑いそうですが、9月は8月に次いで台風発生数が多い月です。引き続き気象情報はこまめに確認しましょう。
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