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今季"最強寒波"突入!西日本の平地でも積雪、北陸など3日で1m超か…立往生など警戒を:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
8日9時の予想天気図(気象庁HPより)。強い寒気が流れ込み各地で大雪や吹雪に。

8日から10日(金)頃にかけて、上空に強い寒気が流れ込み、西日本や太平洋側も含めた広範囲で雪の量が多くなりそうです。

場所によっては、この冬これまでに流れ込んだことのある寒気よりもかなり強い寒気が入ることになり、今シーズンの"最強寒波"に。

四国の平地でも雪が積もる予想が出ているほか、3日で1メートル超える雪が降るところも。気象予報士が解説します。

広範囲で大雪警戒、立往生など交通影響のおそれも

8日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
8日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

8日は「大雪の目安」となる上空約5000m付近マイナス36度のラインが北陸~東北付近まで南下し、さらに日本海には小さな低気圧が新たに発生して北陸や東北に接近する予想です。

東北~山陰の日本海側を中心に警報級の大雪になり、西日本でも、近畿・中国・四国地方で平地で雪が降って積もるおそれがあります。

各地の雪は、強弱をくり返しながら断続的に降りそうです。

また北海道~東北では等圧線の間隔が狭く、道北を中心にふぶくところがあるでしょう。

8日夕方までに予想される雪の量は、北陸と東海(岐阜)で最大70センチ、中国地方(広島中心)で50センチなどとなっています。

予想降雪量(気象庁HPを元に作成)。
予想降雪量(気象庁HPを元に作成)。

なお上図については、それぞれの地方の中で、その日その日で一番多いところの降雪量が書かれているため、たとえば8日に70センチ降った地点とまったく同じ地点で9日も70センチ降るわけではありません。

ただ、それでも専門家向けの情報で3日間合計の予想降雪量を見ると、山形・新潟・岐阜・富山では、山沿いで150センチ前後になる地点も。西日本も一部で、3日で100センチ近く降るおそれがあります。

今回の寒波では、道路の通行止め大規模な立ち往生などの可能性も、念頭に置いて行動した方がよさそうです。

10日にかけ各地で「警報級」の大雪続く

早期注意情報(大雪警報の可能性)。気象庁HPを元に作成。最新の情報は気象庁HPで確認を。
早期注意情報(大雪警報の可能性)。気象庁HPを元に作成。最新の情報は気象庁HPで確認を。

このさき9日(木)~10日(金)には今回の寒波のピークを迎え、北陸を中心に活発な雪雲が流れ込んで積雪がさらに増えそうです。

特に10日は滋賀や兵庫など近畿地方でも「警報級」の可能性が出ていて、新幹線の運行に影響が出るおそれがあります。

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

その後、11日(土)にはようやく寒気の流れ込みが落ち着きそうですが、12日(日)には日本海と本州南岸を低気圧が進む予想です。

実は、今週6日に南岸低気圧が通過した際は、かなり早い段階から「今回は各地で雨になりそうだ」と見通しが立っていたのですが、12日に関しては関東など太平洋側で雪になる可能性も。
13日(月・祝)の「成人の日」に先立ってイベントなども予定されていると思いますが、スケジュールを柔軟に考えておきましょう。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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