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IBFスーパーライト級王座決定戦に出場する同級2位のプエルトリカン

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
Amanda Westcott/SHOWTIME

 現地時間2月25日に行われるIBFスーパーライト級空位決定戦、同1位のジェレミアス・ポンセvs.2位のスブリエル・マティアス戦は、興味深いカードだ。30戦全勝20KOのアルゼンチン人指名挑戦者であるポンセに対し、マティアスは18勝(18KO)1敗。マティアスは2022年1月22日に、唯一黒星を喫した相手にリベンジを果たした。

https://news.yahoo.co.jp/byline/soichihayashisr/20220125-00278721

 キャンプ打ち上げ間際の現地時間20日、マティアスは語った。

 「俺はリングに上がる度に、プエルトリコ、そして故郷の街であるファハルドの両方を背負っていることを感じる。25日に勝てば、プエルトリコのスポーツ界にとって輝かしい年の始まりとなる」

写真:ロイター/アフロ

 マティアスは初の世界戦に向け、メキシコシティから車で2時間の場所にあるヒキピルコで10カ月以上トレーニングを積んできた。

 「ヒキピルコを選んだからこそ、試合に必要な心の平穏と集中力を保つことができた。スパーリングでは様々なスタイルに対応できるようになったし、週に6回しっかりと走りこんでいる。

 ポンセはタフでユニークなスタイルの選手だ。偉大なファイターであり、彼もアルゼンチンも心から尊敬している。が、俺はこの試合を長引かせずに終わらせるよ」

 30歳のマティアスは現在トレーニングに集中しているが、一方で家族との再会を心待ちにしている。

 「末の娘は前回の試合の1週間後に生まれたので、3カ月しか一緒にいられなかった。試合が終わったら、まず3人の娘と一緒に過ごすつもり。私の心を満たしてくれる3人の美しいプリンセスと早く会いたい(笑)。彼女たちの面倒を見るのは自分の義務だよ」

 そして25日に王座を獲得した場合、WBC同級王者のレジス・プログレイスとの統一戦に意欲を見せている。

WBC王者、レジス・プログレイス
WBC王者、レジス・プログレイス写真:ロイター/アフロ

 「今回の試合を終えて俺の腕が高く上げられる時、頭の中にはただ一人の名前しか浮かばないさ。レジス・プログレイスだ」

 マティアスはそう言い切った。

 「プログレイスは、ボクシング界で唯一無二の存在だと思っている。心から尊敬している。でも、世の中には彼よりもっと上がいるってことを教えてやるよ」

 自信たっぷりのマティアスだが、30戦全勝20KOのポンセも実力者だ。週末のファイトは魅力たっぷりである。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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