マイナス金利解除後の預金金利と住宅ローン金利はどう変わった?
※タイトルを一部修正しました。
※4/1(月)午前8~9時前後の各社WEBサイトに基づき金利を記載しております。サイト更新のタイミングにより金利が異なる場合があります。
日銀のマイナス金利が3月に解除されて、4月になりました。早い銀行は3月中に預金金利を引上げました。4月になり預金の金利と住宅ローンの金利はどのように変化したのでしょうか。私たちの生活への影響を考えます。
■2024年4月の普通預金金利の動向
マイナス金利解除とともに金利を上げた銀行もありますが、今回は仕切り直しで改めて普通預金金利を比べました。0.02%に合わせてきた銀行と0.001%の現状維持を決めた銀行に分かれています。
尚、定期預金金利は条件により金利が異なるため、金利だけでの比較では誤解を与える恐れがあるため記載しませんでした。
2024/4/1時点
普通預金3月比
あおぞら銀行 0.2% 維持
auじぶん銀行 0.03% 金利上げ
楽天銀行 0.02% 維持
三菱UFJ銀行 0.02% 維持
三井住友銀行 0.02% 金利上げ
みずほ銀行 0.02% 金利上げ
りそな銀行 0.02% 金利上げ
ソニー銀行 0.02% 金利上げ
セブン銀行 0.02% 金利上げ
住信SBIネット銀行0.02% 金利上げ
イオン銀行 0.01% 維持
ペイペイ銀行 0.001% 維持
ローソン銀行 0.001% 維持
東京スター銀行 0.001% 維持
※みずほ銀行の金利表示を0.001%から0.02%に修正しました。
■2024年4月の住宅ローン金利の状況
住宅ローン金利は一部銀行で引上げがあり、金利を引き下げた銀行もあるようですが、概ね変化していないようです。住宅ローンの獲得は銀行にとって死活問題であり、容易に引き上げることはできないようです。今後は金利優遇の幅を調整することで、実質的な金利が上昇する可能性がありますし、マイナス金利解除をきっかけに住宅ローン金利を比較検討する層を獲得するために金利を引き下げる銀行もありそうです。
住宅ローン 変動金利
住信SBIネット銀行 0.298%~
ペイペイ銀行 0.315%~
auじぶん銀行 0.319%~
りそな銀行 0.34%~
三菱UFJ銀行 0.345%~
みずほ銀行 0.375%~
ソニー銀行 0.397%~
イオン銀行 0.43%~
三井住友銀行 0.475%~
楽天銀行 0.583%~
※2024/4/1時点
尚、住宅ローン金利は借りる人の収入、勤務先、年齢、自己資金などの要素を勘案して総合的に決定されます。全員が上記金利で借りられるわけではないことに注意です。※実際に筆者は上記の最優遇金利で借りることができません。
住宅ローンを借りる際は、給与振込口座を住宅ローンを借りる銀行に変更することが条件になっている銀行が多いので、口座の変更、クレジットカードの引き落とし口座の変更、各種料金の引き落とし口座の変更など、少し手間がかかります。
銀行口座変更が面倒だと感じる人や、多忙で手続きに時間を割きたくない人は、給与振込先の銀行から住宅ローンを借りることになるでしょう。
当面は住宅ローン金利が上昇しても0.01%~0.1%位の幅でしょうから、住宅ローンの返済額が大幅に増えることは無さそうです。
今までは、銀行が変動金利を引き上げるはずがない、という論調が一般的で、金利変動リスクを喚起しても机上の空論のようにとられてきました。ただ、今までと異なり、銀行側が金利を上げることが許容される世の中になってきたことを理解する必要があります。
住宅ローンの借換えには100万円ていどのコストが発生しますから、既に借りている住宅ローンの方が、銀行にとっては金利を上げやすい状況にあると言えそうです。
金利のある世界、これから皆さんがどう接していくのか注目しています。