各国生まれの通算本塁打1位。USAとドミニカ共和国以外の500本塁打以上は、キューバとベネズエラ
アメリカ合衆国とドミニカ共和国以外の国あるいは地域で生まれ、メジャーリーグで500本以上のホームランを打った選手は、2人しかいない。ラファエル・パルメイロとミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)だ。569本塁打のパルメイロは、キューバで生まれ、6~7歳の頃、家族でアメリカ合衆国へ移住した。8月22日に500本目を記録したカブレラは、ベネズエラで生まれ育った。
キューバで生まれた選手のうち、2番目にホームランが多いのは、462本のホゼ・カンセコだ。ベネズエラ生まれでは、399本のアンドレス・ガララーガがカブレラに次ぐ。カンセコの最後のホームランは2001年10月3日、ガララーガは2004年10月1日。パルメイロは2002年6月25日にカンセコを追い抜き、カブレラは2015年5月16日にガララーガを上回った。パルメイロとカンセコは、2人とも1964年生まれ。1992~93年には、テキサス・レンジャーズでともにプレーした。カブレラとガララーガがメジャーリーグでプレーしたシーズンは、2003~04年が重なる。2003年8月22日~24日には、フロリダ・マーリンズとサンフランシスコ・ジャイアンツの選手として、同じ試合に出場した。走者のカブレラと一塁を守るガララーガによる「2ショット」も実現。また、カブレラはガララーガの目の前で、通算9本目のホームランを記録した。
パルメイロとカブレラを含め、それぞれの国・地域で生まれた選手のなかで、最も多くのホームランを打った選手は、以下のとおりだ(150本塁打以上)。この13人中、アルバート・プーホルス(ロサンゼルス・ドジャース)とカブレラの2人は、今シーズンもメジャーリーグでプレーしている。プーホルスが2017年8月22日に610本目のホームランを打つまで、ドミニカ共和国生まれの最多はサミー・ソーサだった。
ホームランが100本以上&150本未満の現役選手では、4人がその国・地域で生まれた選手のトップに位置する。アルバ生まれのザンダー・ボガーツ(ボストン・レッドソックス)が138本塁打、オランダ生まれのディーディー・グレゴリアス(フィラデルフィア・フィリーズ)が130本塁打、ドイツ生まれのマックス・ケプラー(ミネソタ・ツインズ)が117本塁打、ブラジル生まれのヤン・ゴームズ(オークランド・アスレティックス)は115本塁打だ。ケプラーは2年前に36本のホームランを打ち、ヨーロッパ生まれのシーズン記録を樹立した。それについては、更新直後にこちらで書いた。