10万円給付金オンライン申請の意外な落とし穴『パスワード英大文字』『姓名の空白』に注意!
KNNポール神田です。
オンライン申請の苦情でGW明けから役所が大変だ…。なぜ、オンライン申請をこんな仕様にしてしまったのか…。
https://kyufukin.soumu.go.jp/ja-JP/index.html
新型コロナに対する国民全員への特別定額給付金の『オンライン申請』がはじまったが…とてもではないが、設計に対する不親切感が炸裂しているとしか言えない…。これからオンライン申請する際に、落とし穴にはまらないように注意を呼びかけたい…。
普及率がたったの15%だった、『マイナンバーカード』がここに来て、こんなに注目を集めるとは皮肉なものだ。そう、国民にとって何のメリットもなかった『マイナンバーカード』から、一人あたり10万円の『特別定額給付金』がはじまったからだ。そう、実際に『マイナンバーカード』があれば、震災などの有事の際にもワークするように設計されていたはずだ。今は、『地域限定の有事』以上の世界を巻き込んだ『有事』といえるだろう。しかし、この『マイナンバーカード』申請のどうしようもない『落とし穴』が気になってしかたがない…。うまく申請できない人と共有できれば幸いである。
■iPhone7以降の『スマートフォン』や「NFC」対応Android『スマートフォン』と『マイナンバーカード』と『4桁暗証番号』『6〜16桁の英大文字と数字の暗証番号』があれば、基本的にオンライン申請が可能だ…
『オンライン申請』が一番手軽で素早く申請できるはずなのだが…PCだと、マイナンバーカードの情報を読取る為の『ICカードリーダー』が必要なので選択肢からはずれ、『スマートフォン』によるオンライン申請という『一択』の選択肢となる…。さあ!ここからは『落とし穴』が意図せずに、たくさん用意されたゲーム攻略だと思って挑戦してほしい…。まずは、用意するものをリストアップだ。
https://kyufukin.soumu.go.jp/ja-JP/apply/online.html
■まるで『マイナンバーカード試験』にでてくるような重要難解単語のオンパレード
一番の鬼門は、不急不要な『ネーミング』のつけ過ぎだ…。一人よがりなサービスによく見られる現象だ。まるでGoogle Analyticsのヘルプを読まされているような気分になる…。
『マイナポータル』とは…政府のオンラインサービス
https://www.cao.go.jp/bangouseido/myna/index.html
『マイナポータルAP』とは…マイナポータルのスマートフォン用アプリケーション ※ダウンロードが必要
『ぴったりサービス』とは…様々な申請や届出をオンライン上で行うこと
https://app.oss.myna.go.jp/Application/search
『利用者証明用電子証明書』とは…マイナポータルへの事前登録『4桁数字』のログインパスワードを利用する。マイナンバーカードへのアクセスを証明する。
『署名用電子証明書』とは…インターネット等で電子文書を作成・送信する際に利用する証明書
6桁〜16桁の『英大文字』と数字の組み合わせのパスワード※『電子証明書』の発行手続きが必要
https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/kojinninshou-01.html
『電子署名を付与』とは…「電子署名を付与する」ボタンを使用し、表示される画面の指示に従って署名用電子証明書用暗証番号を入力すること
『振込先の銀行口座情報』とは…銀行名・支店名・口座番号など
『銀行口座の確認書類』とは…銀行カード、通帳、ネットバンキングなどの写真の添付を意味する。
※氏名・銀行名・口座番号を読めるように撮影する
ここまで理解して、まず第一ステージのクリアだ。
■『マイナポータルAP』ダウンロードで、次のステージへ!GO!
ダウンロードしたアプリを開く…。
『マイナポータルにスマホでログイン』とは『ログイン』のこと
スマートフォンをかざすのは、マイナンバーカードの下部の部分の方。このビデオの位置だと高すぎます。
『4桁の数字』を入れると、カードの中の情報を活用できるようになっているが、画面遷移が非常に理解しにくい…。また、サーバ上に、携帯電話番号や電子メール、郵便番号、フリガナなどは登録できるが、マイナンバーカードのIC情報にも上書き連携してほしいものだ。何度も入力させられることとなる。
マイナンバーカードには、携帯電話番号や電子メールのヒモづけがなされていないので、SMS認証や二段階認証をすれば良いところが、自粛ではなく、反対に役所へ押し寄せさせる原因となっている。
基本的に運転免許やパスポートに保険証などからも、本人確認が取れれば、このコロナ禍の中、役所へ駆けつける必要はどこにもなくなるのに…。
また、マイナンバーカードの『署名用電子証明書の暗証番号(英大文字数字6~16桁)』の設定をしていない方が大半だろう。さらに、この登録の仕方が特異なのと、各名称が複雑で、さらに覚えにくくしているとしか思えない。
『英数字混在』の『署名用電子証明書の暗証番号』は、セキュリティ的に当然としても、一番驚いたのが、『英文字』は『小文字』や『記号』が使えずなんと『大文字』だけなのだ…。この『英大文字』しか使えないというパスワードというのはほぼ初耳だ。しかも、役所で紙に記入して、役所の人が手打ちで『パスワード』を打鍵するのだ。その時点でのヒューマンエラーも起きやすくなる…。
■『姓』と『名』の間には必ず『空白』が必要! フリガナにも『空白』が必要!
電話番号の入力は3つのフォームに分かれているのに、『氏名』のパートは1つのフォームで、間に『空白』を入れなければならない。そして、フリガナのカタカナにも『空白』が必要だ。だったら、最初から2つのフォームで『姓』と『名』をわけさせれば良いはずだ。
■5回まちがえると、市区町村の窓口へ『自粛』ではなく、わざわざ出向かなければならなくなる……
お役所用語?『電子署名の付与…』とは…単に英大文字数字パスワードを打つことを意味する…。
結局、沖縄の名護市役所で登録したばかりの『署名用電子証明書の暗証番号』は認識されず、また名護市役所へ足を運ばなければならなくなってしまった…。
■マイナンバーカードの取得と今後の活用方法
筆者は『マイナンバー』に関する提言は何年にもわたり、書き続け唱えてきている…。
それでも、大きな組織のしくみとシステムは、どう考えても、おかしな動きでしか動かいていないようだ…。これは時のリーダーが、何が何でも責任を取ってでも、すべてを変えさせるという挟持がないことを意味している。どうしてこのような仕様になってしまったのかを国民に説明すべきだ。
特にデジタル化における『UX』の部分は一番効率化がはかれるはずだ。
今回のような、暗証番号の『英大文字』のみとか… 『名前の空白』とか…の独自ルールは極力排除しなければならないところであった。セキュリティ的にも脆弱になるばかりだ…。結果として、お役所の仕事をふやすばかりだ…。
このままでは、病院に次いで、役所もクラスターになりかねない…。