3Dプリンターで「透明な部品」はできる? 透明PETGフィラメントで印刷してみた結果
3Dプリンターで“透明な部品”をどのレベルまで作成できるのでしょうか?
Amazonなどの商品紹介の写真を見ると、非常に透明度の高いサンプルが映っていますが、実際にこのような造形が可能かどうかは疑問が残ります。
ぶっちゃけた話、より透明度の高い部品を作りたい場合は、SLA(ステレオリソグラフィー)3DプリンターやDLP(デジタルライトプロセッシング)3Dプリンターを使用する方がベターです。これらは光硬化レジンを使用して造形を行うため、非常に滑らかで透明感のある仕上がりが期待できます。
一方で、FDM(熱溶解積層方式)3Dプリンターの場合は、フィラメントを溶かして積層する構造上、どうしても層のラインが目立ち、透明度が下がってしまいます。さらに、フィラメント自体が透明であっても、積層の際に生じる微細な空気層や表面の粗さが原因で、完全な透明感を得ることは難しいのが現状です。
ただ、「どれくらい透明なのか」または「どれくらい透明でないのか」を実際に試してみたいので、プリントしてみることにしました。
使ったのはPETGフィラメント(透明)。フィラメント自体が透けていて、ちょっと期待できそうな感じです。
まず印刷してみたのがボールベアリング
ぶっちゃけ透明ではないですが、なんとなく透けてる感覚が面白い。
ボールベアリングとして使っているBB弾がうっすら見えるのが何かいい感じですよね。
あ、ちなみに印刷する際の密度を15%で固定しています。おそらくこれを100%まで引き上げることによって途中に入る空気の層がなくなるので、透明度が上がると思いますが、時間はかかるわ材料代もかさむってことで、とりあえずそれは除外してみますね。
次に作ってみたのがブロック
先ほどのベアリングよりも透明度が高い感じで、なんか洗練された雰囲気になりました。
そしていちばん透明フィラメントの効果があったのが小物入れの引き出し
どうでしょう?
なんかいい感じですよね?
積層の際にできる独特の縞模様が逆に良い模様になっていて、個人的には結構好きな感じ。
個人的にはこの風合いが好きなので、色々作ってみたいと思います。
透明フィラメントに興味があるけど、サンプル画像が信用できなくて二の足踏んでる方の参考になれば幸いです。