秋の高気圧は"すたこらサッサ"…傘が必要なエリアは?本州近くをウロつく熱帯低気圧も:気象予報士解説
25日は高気圧が日本の東へ遠ざかり、次第に湿った空気が流れ込んで列島のあちこちで雨が降りそうです。
秋は日本付近を偏西風が通りやすい季節で、この偏西風に流される高気圧は自動車くらいの速度で"すたこらサッサ"と通過してしまい、晴れが長く続きません。
傘が必要になるエリアはどこなのか、そして、日本の南に現れた熱帯低気圧の影響の見通しも含めて、気象予報士が解説します。
晴れるところが多いけど…ところどころ雨
25日は全国的に見えると晴れるところが多くなりそうですが、カラッとした秋晴れになるのは北海道くらいで、そのほかは湿った空気が入りやすくなりそうです。
特に南西諸島と九州では朝から、中国・四国の一部は午後以降に本降りの雨が降るほか、関東~東北太平洋側では日中パラパラと雨が降りそうです。
気温は沖縄~東海・北陸では30度前後まで上がりますが、関東は前日と同じくらいで秋らしい気温に。
関東では2日連続で長袖が活躍しそうです(なお、後述するように、明日26日からまた暑くなります)。
雨雲がギリギリかかる?かからない!?予報が変わりやすい1週間
この記事冒頭の天気図に描かれた熱帯低気圧を含め、このさきしばらく、本州に近いところを複数の低気圧がウロウロすることが予想されています。
このうちの1つ(四国沖の熱帯低気圧)は25日21時までに台風16号になる見込みですが、さほど発達せず、かつ陸地にもあまり近づかない見込みです。
そのため、これらの低気圧の雨雲がギリギリ陸地にかかるか・かからないか、という状態が続きそうです。
今のところ、週間予報で本州付近で雨マークがついているのは27日(金)が中心で、あまり強く降らない見込みですが、予報は変わりやすいと考えてこまめにチェックしてください。
一方、気温は26日からぐんと上がるところが多く、東京も真夏日が復活するほか、名古屋は猛暑日一歩手前の暑さに…。
24日に発表された3か月予報でも、10月にかけて平年並みか高い気温が予想されていますので、半袖をしまい込むのはまだまだ先になりそうです。
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