ポケモンGOが日本で最初にリリースされなかった理由
「ポケモンGOがアメリカで大人気!」というニュースが流れるたび、「どうして日本で先にリリースされなかったんだろう?」と不思議に思う人は多いと思います。
そこでこの記事では、そのリリースされなかった理由を紹介します。
まずは小規模で出す手法「ソフトローンチ」
日本ではあまり聞き慣れない言葉ですが、海外のスマホゲーム、とくに基本プレイ無料のゲームでは「ソフトローンチ」と呼ばれる手法がよく採られます。
ソフトローンチとは、その名のとおりソフト(穏やか)にローンチ(公開)することで、アメリカや日本など重要な市場に同時リリースするのではなく、まず市場の小さな国からゆっくりと出していく行為を意味します。
ソフトローンチ時に先に公開される代表的な国はニュージーランド、オーストラリア、シンガポール、カナダ(北米と文化圏が似ている)などのアプリユーザー人口が少ない国で、今回のポケモンGOもニュージーランドとオーストラリアで先にリリースされています(アメリカは3番目)。
主要国で出す前にバグや問題を潰し、より多くの人にアプリを楽しんで貰う
それでは、なぜそのような手法がとられるのでしょうか?
理由は大きく分けて2つあります。
1つ目はソフトローンチで早めに公開した国のユーザーからのフィードバックを受けて、アプリのバグや問題を修正することです。
ポケモンGOではアプリの強制終了の多発、強制終了後に再ログインが必要な手間、セキュリティリスクの問題が日本公開前に修正されています。公開が遅れている日本のユーザーは、これらのバグに悩まされることはありません。
2つ目はユーザーの継続率が向上することです。あるデータでは、アプリをダウンロードしたユーザーの77%が3日目までにそのアプリを削除してしまうと言われています。
Important of Soft Launch | Pocket Gamer.biz | PGbiz
削除する理由は「ゲームが面白くなかった」、「自分に合わなかった」など様々ありますが、そのなかには上述したような「バグ、問題を不快に感じた」ためというものもあります。
先に公開したユーザーからのフィードバックを受けてそれらの問題を修正できれば、アメリカや日本などのユーザーの多い大きな市場での継続率が向上し、結果として売上が良くなるというわけです。
ポケモンGOが公開されない理由は「サーバー負荷」
そして、今回ソフトローンチが行われたポケモンGOでは、サーバーの負荷が大きな問題になっています。
アメリカでは配信後すぐにサーバー負荷でゲームに接続できない問題が発生しており、その結果リリースを予定していた一部の国で公開を見合わせる事態に。
ポケモンGo、大人気すぎてリリース一時停止。日本での公開は先になるかも?(Yahoo!ニュース個人- 篠原修司)
日本で公開されない理由についても、NianticのCEOジョン・ハンケ氏がフォーブスのインタビューに正式に「サーバー負荷がその理由」と回答しています。
一部ネットでは様々な憶測が飛び交っていますが、最初にニュージーランドとオーストラリアでリリースされた事実から「日本で最初にリリースされなかったのはソフトローンチが採られたため」だと分かります。