台風12号はコンパクトながらもしっかりとした渦構造
最盛期の状態で先島諸島通過へ
フィリピンの東海上で発生した台風12号は、北緯20度を超え、きょう21日(土)正午現在、中心気圧1002hPa、最大風速20メートル、最大瞬間風速30メートルの勢力で、沖縄本島の南海上を北西に進んでいます。
今後も海水温が30度近い海域でやや発達しながら北上し、あす22日(日)正午には、中心気圧998hPa、最大風速23メートル、最大瞬間風速35メートルの台風12号にとっては最盛期の状態で、宮古島付近に達する見込みです。
その後は東シナ海を北上しつつ徐々に衰弱し、あさって23日(月)午前9時には、熱帯低気圧に変わる見通しです。
ですから、沖縄以外の地域がこの台風によって大荒れとなるおそれはほとんどないと思われますが、熱帯低気圧は24日(火)にかけて東寄りに転向するため、本州付近でも来週前半にかけて、日本海側を中心に雨雲が発達するおそれがあります。
今後も最新情報にご注意下さい。
暴風が吹くおそれも
上図は、あす22日(日)正午の雨や風の予想です。
この予想では、台風12号が最新の予報円の最も西側を北上する計算で、石垣島や西表島などを指向する計算となっていますが、コンパクトながらもしっかりとした渦構造を持ちつつ、先島諸島に接近する様子がうかがえます。
このことから台風の中心が近付くと急に風が強まるおそれがあり、予想される最大風速(最大瞬間風速)は、宮古島地方で23メートル(35メートル)、石垣島地方で18メートル(25メートル)となっており、今後も台風の発達程度等によっては宮古島地方で暴風となるおそれがあると発表されています。
さらに活発な雨雲が通過する際には、局地的に激しい雨や非常に激しい雨の降るおそれがあり、高さ5メートルに達する高波にも注意が必要です。