パイレーツの外野トリオが揃ってポジションを変更する理由。A←→BではなくA→B→C→A
ピッツバーグ・パイレーツの外野トリオは、今シーズンも変わらない。ただ、3人のポジションは右回りに動く。スターリング・マーテイがレフトからセンター、アンドルー・マッカッチェンがセンターからライト、グレゴリー・ポランコはライトからレフトへ移る。パイレーツは2月5日、クリント・ハードル監督の名前で声明文を出し、このポジション変更を発表した。
昨シーズンの守備防御点(DRS)は、マーテイが外野手リーグ2位の+17、マッカッチェンがリーグ・ワーストの-28、ポランコは+2だった。この数値からは、レフトとセンターだけを入れ替えればいいようにも思える。
マーテイとマッカッチェンのみならず、ポランコの守備位置も動かすのは、PNCパークを本拠地としているためだ。2000年までの本拠地、スリー・リバース・スタジアムは左右対称な「クッキー・カッター・スタジアム」だったが、PNCパークはそうではない。左中間の最深部は410フィートあり、右中間の375フィートのみならず、センターの399フィートも上回る。ライン際も、レフトは325フィート、ライトは320フィートだ。この球場では、レフトを守る選手にも守備力が求められる。
マーテイだけでなく、ポランコもマイナーリーグではセンターとして出場することが多かった。そのことからすれば、マーテイには引き続きレフトを守らせ、マッカッチェンとポランコ(センターとライト)を入れ替える方法もあるが、半分はアウェーでプレーすることを考慮し、3人のポジションを動かしたのだろう。
なお、マッカッチェンはこれまでのメジャーリーグ8年間で、センター以外のポジションを守ったことがない。