まもなく創業半世紀を迎える横手の老舗食堂とは？

横手のB級グルメの王様と言えばもちろん「横手やきそば」だが、実は地域住民に愛されるもうひとつの横手のソウルフードをご存じだろうか。そう、安楽食堂の「焼肉ライス」である。こちらのお店の創業はいわゆる「四八豪雪」に見舞われた昭和48年。まもなく創業から半世紀を迎える横手市の老舗食堂だ。

横手の街並みに向かって勇ましく掲げられた「安楽の一番人気 焼肉ライス」の幟。実は横手やきそばの提供店でもある「安楽食堂」だが、今日の昼飯は焼肉ライスで決まりだ。お店の場所は役場やハローワークなどが並ぶ横手市官庁街に位置しているため、店内は仕事の昼休憩中と思われる方々で満員御礼。カウンターだけではなくテーブル席やお座敷もあり、子連れの方や年配の方も入店しやすい印象だ。

品書き

焼肉ライス：550円（大盛り：700円）、横手焼きそば：550円（大盛り：700円）、安楽ラーメン：650円、おにぎり各種：180円、チャーハン（サラダ付き）：650円、野菜いため定食：850円、カレーライス：550円、冷やし中華：750円など。焼肉ライスや焼きそばはテイクアウトも可能だ。

定番の食堂メニューが並ぶ中、横手やきそば界の四天王に君臨する焼きそばや店名が入った安楽ラーメンも気になるところ。だが店内の至るところに「迷った時は焼肉ライス」の張り紙が見受けられる。やはりお店のイチオシはみんな大好き「焼肉ライス」だ。

安くて美味くてボリューミーな安楽食堂の焼肉ライスとは？

いよいよ横手のアナザーソウルフード「焼肉ライス」が登場。いやはや、こいつはハンパなく食欲をそそられるビジュアルだ。38歳のネクスト中年世代の私だが、まるで育ち盛りのワンパクな中学生の如く目の前の飯にがっついた。嗚呼、旨い。強火で焼かれたジューシーな焼肉はもちろん漬物や少し焦げたスパゲティもバイプレーヤーとして良い味を出している。

ご飯を肉で巻いて食べるのも良し、ご飯とスパゲティでダブル炭水化物を決め込むのも良し、ご飯を甘じょっぱい焼肉のタレと一緒にかきこむのも良し、どうやって食べても安楽食堂の焼肉ライスは裏切らない。そう、これだよ、これ。その美味さに梅雨空も笑う横手の6月だ。

安くて美味くてボリューミー。横手やきそばだけじゃない横手のもうひとつのソウルフード。「迷ったら焼肉ライス」の言葉に偽りなしである。