ロシア軍がシリアで対戦車クラスター爆弾を使用か
連日シリアで行われているロシア軍の空爆ですが、10月4日に北部アレッポの近郊で対戦車クラスター爆弾の子弾(自己鍛造弾)が空中炸裂していると推測できる動画が報告されています。
Su-24攻撃機から数発の爆弾が投下され、地表から数十メートル付近でそれ以上の多数の空中爆発が発生しています。これは親爆弾からクラスター子弾が散布されて、ばら撒かれた子弾が空中炸裂している様子に見えます。クラスター爆弾の子弾で空中炸裂するものは対戦車用のもので、爆発によって自己鍛造弾を形成するタイプになります。ロシア製の場合は対戦車クラスター爆弾RBK-500 SPBE-Dか、それに類似したものではないかと推測できます。
(RBK-500 SPBE-Dは子弾数15個なのでクラスター爆弾禁止条約に抵触します。ただしロシアは条約に参加していません。)
シリア内戦で戦車を運用しているのは基本的にアサド政権軍で、反政府軍は一部の鹵獲車両を除き戦車をほとんど使用していません。なぜロシア軍がこの対戦車用に特化したタイプのクラスター爆弾を使用したのかは不明です。これは本来ならば装甲車両の大集団に向けて使用すべき兵器です。