最後まで手加減なし!? 9点リードの9回表に11点を挙げる
4月9日、ダーラム・ブルズは、28対10で勝利を収めた。ブルズは、タンパベイ・レイズ傘下のAAAのチーム。相手のリーハイバリー・アイアンピッグスは、フィラデルフィア・フィリーズ傘下だ。両チームとも、インターナショナル・リーグの東地区に属している。
最終的なスコアもさることながら、目につくのは、9回表の得点だ。8回裏が終わった時点では、17対8だった。そこから、先頭打者のアレックス・ジャクソンが、4回表に続くホームランを打ったのを皮切りに、ブルズは、11点を追加した。
ジャクソンは、2014年のドラフトで、シアトル・マリナーズに全体6位指名を受けた。ブルズのラインナップには、見落としがなければ、他にもドラフト1巡目が2人いた。4番のジャクソンの前後に並んだ、3番のドミニク・スミスと5番のキャメロン・マイズナーは、それぞれ、2013年の全体11位(ニューヨーク・メッツ)と2019年の全体35位(マイアミ・マーリンズ)だ。
もっとも、ドラフト順位が高ければ、打てるということではない。また、9回表の大量点は、ブルズよりもアイアンピッグスに要因があったように思える。このイニングのマウンド上がったエステバン・キロスは、内野手だ。被安打8本で9点を取られた――最後はジャクソンに再びホームランを打たれた――キロスに続いて登板したカル・スティーブンソンも、投手ではない。いつもは、外野を守っている。
一方、アイアンピッグスも、9回裏に2点を返し、得点を二桁に乗せた。こちらは、投手を相手に10得点を挙げた。
3回裏に、アイアンピッグスでは唯一のホームランを打ったのは、ロジャー・クレメンスの息子、コーディ・クレメンスだ。
クレメンスは1打点ながら、チームメイトのジョーダン・ループローとマット・クルーンは、3打点ずつを挙げた。クルーンは、横浜ベイスターズと読売ジャイアンツで計177セーブを挙げたマーク・クルーンの息子だ。
クルーン親子のドラフト順位は、父が1991年の2巡目・全体72位(メッツ)、息子は2018年の18巡目・全体527位(フィリーズ)。父と違い、息子はまだメジャーデビューしていない。現在の年齢は27歳だ。
昨シーズンは、A+とAAとAAAの計97試合で打率.326と出塁率.399、11本塁打と26盗塁、OPS.925を記録した。今シーズンは、AAAで6試合に出場し、18打数9安打。長打は、二塁打が2本だ。内外野を守るが、今シーズンは外野のみ。主にセンターとしてプレーしている。