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藤井聡太竜王(19)勝てばA級昇級決定の可能性あり 1月13日、B級1組・千田翔太七段(27)戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 1月13日。東京・将棋会館と大阪・関西将棋会館においてB級1組11回戦がおこなわれます。対局カードは以下の通りです。

【東京】

△佐々木勇気七段(7勝2敗)-▲横山 泰明七段(5勝5敗)

△三浦 弘行九段(5勝4敗)-▲近藤 誠也七段(3勝6敗)

△郷田 真隆九段(5勝4敗)-▲木村 一基九段(2勝7敗)

▲松尾  歩八段(2勝7敗)-△阿久津主税八段(2勝7敗)

【大阪】

▲藤井 聡太竜王(8勝1敗)-△千田 翔太七段(7勝3敗)

▲稲葉  陽八段(6勝3敗)-△久保 利明九段(3勝6敗)

※屋敷 伸之九段(5勝5敗)は空き番

 まず注目されるのは、昇級を争う藤井竜王と千田七段の対戦でしょう。

 各棋戦で信じられないような成績を挙げ続けている藤井竜王。順位戦はデビュー以来47勝2敗(勝率0.959)です。

 藤井竜王にとって、千田七段戦は順位戦50局目ということになります。

 もし▲藤井-△千田戦で藤井竜王が勝ち、競争相手の佐々木七段か稲葉八段が敗れると、藤井竜王は上位2位以内が確定し、A級昇級が決まります。

 千田七段は前節で佐々木七段との直接対決に勝ち、逆転昇級に望みをつなぎました。

 もし▲藤井-△千田戦で千田七段勝ちならば、依然藤井竜王は優位にあるとはいえ、昇級争いは混沌としてきそうです。

 藤井竜王と千田七段の対戦成績は、藤井4勝、千田1勝です。

 今年度、両者は日本シリーズで対戦し、藤井勝ちでした。

 千田七段は過去に朝日杯で優勝した際、準決勝で値千金の勝利を挙げています。

 藤井竜王は朝日杯において、デビュー以来の通算成績は20勝1敗(勝率0.952)。その唯一の1敗は千田七段に喫したものです。

 いよいよ大詰めを迎えつつある2021年度順位戦。B級1組ではどのようなフィナーレが待っているのでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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