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台風3号は60m/sで沖縄接近し影響長期化も…本州付近は40度迫る「土用酷暑」に警戒:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
台風情報(気象庁HPより)。4号は日本に影響ないが3号は沖縄を直撃する予想。

20日に発生した台風3号は発達しながら北上を続け、今後「非常に強い」勢力で24日(水)~25(木)頃には沖縄の先島諸島などに接近する見通し。今回、台風がゆっくり移動するため影響が長引くでしょう。

一方の本州付近は、台風の接近を阻む太平洋高気圧に覆われ、内陸部で40度に迫る気温になるおそれも。暦の上では7月19日から8月6日にかけて、一年でもっとも暑さが厳しくなるとされる「夏の土用」にあたりますが、暦どおりの酷暑になりそうです。

台風3号は最大瞬間風速60m/sへ

台風3号は現在、海面水温が30度以上の非常に温かい海の上を発達しながら北上していて、23日(火)朝までには「強い」勢力、24日(水)朝には上から2番目の階級である「非常に強い」勢力にまで発達し、24日(水)夜には沖縄の先島諸島が暴風域に入るおそれがあります。

接近時は中心付近の最大瞬間風速が60m/sに達している予想で、これはブロック壁が壊れたり、鉄骨でできた構造物が変形するような強さの風です。

しかも台風が進むスピードがゆっくりで、今後多少は速度を上げるもののせいぜい自転車程度にしかならないため、暴風も大雨も影響が長引くでしょう。あらかじめ長丁場になると思って準備をするのがよさそうです。

内陸部は酷暑と局地的な雷雨、北日本は天気回復

22日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
22日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

22日は全国的に晴れるところが多いものの、局地的には午後から突然の雷雨となるところが出てきそうです。前線が通過する北日本では、午後は天気が回復に向かうでしょう。

22日の予想最高気温(気象庁予報を元に作成、22日0時時点)。
22日の予想最高気温(気象庁予報を元に作成、22日0時時点)。

最高気温は東京など各都市で36度、内陸部では体温を超えるような気温が予想されていて、日差しの出方によっては40度近くまで上がるおそれもあります。

熱中症警戒アラートも広範囲に出ていて、夏休み中の子どもが多いとは思いますが、暑さ対策最優先で遊ぶことが必要です。

九州北部もいよいよ梅雨明けか…東北はまだ

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

21日に中国・近畿地方で平年より2日遅い梅雨明けが発表され、ひと足遅れて九州北部でも22日は梅雨明けが発表される可能性があります。
残るは北陸と東北で、これらの地方もそろそろ平年の梅雨明け時期ではありますが、23日(火)から再び日本海から前線が近づくため、少なくとも東北に関しては梅雨明けにはまだもう少しかかりそうです。

また九州〜関東では酷暑が続きます。「土用の丑の日」にあたる24日(水)含め、しばらく暑さ対策優先で仕事やレジャーを考えてください。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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