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デッドラインが過ぎてから、トレードで外野手を獲得する。4年前にエンジェルスで33本塁打

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(左)とコール・カルフーン Jul 5, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 8月4日、クリーブランド・ガーディアンズは、金銭と交換に、ロサンゼルス・ドジャースから外野手のコール・カルフーンを獲得した。

 同じ日に、ガーディアンズは、一塁手のジョシュ・ネイラーと内野手のタイラー・フリーマンを故障者リストに入れた。その一方で、カルフーンとAAAにいた遊撃手のホゼ・テイナをアクティブ・ロースターに加えた。

 カルフーンは、2012~22年にメジャーリーグで1196試合に出場している。現在の年齢は35歳だ。2019年までは、ロサンゼルス・エンジェルスで主にライトを守り、2015年にゴールドグラブを受賞。2019年は33本のホームランを打った。

 ガーディアンズでは、わずかながら経験のある、一塁手としても起用されるのではないだろうか。ネイラーが離脱しただけでなく、こちらも一塁手のジョシュ・ベルは、8月1日にマイアミ・マーリンズへ移籍した。こちらは、デッドライン直前のトレードだ。

 デッドラインが過ぎてから、トレードで選手を獲得することは、基本的にはできない。ただ、カルフーンは、今シーズン、40人ロースターとメジャーリーグの故障者リスト、そのどちらにも一度も入っていない。なので、デッドライン後もトレードは可能だった。

 ここまで、カルフーンは、ニューヨーク・ヤンキースとドジャースのAAAで計58試合に出場し、打率.297出塁率.376を記録している。69安打のうち、44.9%の31本は長打。二塁打が17本、三塁打が5本、ホームランは9本だ。

 ガーディアンズは、トレード市場で売り手に回り、遊撃手のアーメッド・ロザリオ、先発投手のアーロン・シバーレ、ベルを放出した。ロザリオはドジャース、シバーレはタンパベイ・レイズへ移った。

 もっとも、完全に白旗を掲げたわけではなく、ロザリオと交換に、先発投手のノア・シンダーガードを獲得している。移籍後、シンダーガードは、7月31日のマウンドに上がり、ガーディアンズに勝利をもたらすことはできなかったものの、5.1イニングを投げて1失点(自責点1)を記録した。

 8月3日を終え、ガーディアンズは53勝56敗ながら、ア・リーグ中地区首位のミネソタ・ツインズと2.5ゲーム差の2位に位置している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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