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早い?遅い?今年の初雪

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
雪めがねと雪の結晶(長野・栂池高原)

縞模様から冬を感じる

強い冬型の気圧配置(12月4日午前9時)
強い冬型の気圧配置(12月4日午前9時)

きょう(4日)の日本列島は強い冬型の気圧配置となり、典型的な縞模様の天気図です。

冬の感じ方はひとそれぞれでしょうが、私はこの縞模様をみると冬が来たことを実感します。等圧線が込めば込むほど、風が強く、日本海側は大雪になるので、これからのシーズンはこの縞模様から目が離せません。

余談ですが、縞模様といえば、シマウマを思い浮かべます。なぜシマウマは縞模様なのか?、理由は諸説あるようですが、ある実験によると、縞模様のあるシマウマの模型、白いシマウマの模型、黒いシマウマの模型を用意し、草原に置いてみたら、シマウマの天敵であるサシバエ(血を吸うハエ)の影響が小さかったのが縞模様の模型でした。

専門家いわく、「シマウマの縞は虫よけ」だそうです。縞模様にもいろいろな意味があるのですね。

今シーズン21番目の初雪

初雪マップ(2015-2016冬)
初雪マップ(2015-2016冬)

今朝は福井で初雪が降りました。今年の初雪ラインは10月13日、旭川をスタートし、寄り道しながら、足踏みしながら南下しています。

今シーズン(4日現在)、初雪が観測されたのは21か所、14道県です。

旭川の初雪は平年より10日早かったものの、11月が記録的に暖かかった影響で、初雪ラインが本州に達するのは半月ほど遅れました。特に、青森では平年より22日遅く、1887年観測開始以降、最も遅い初雪となりました。

一方で、11月27日には、西日本で雪やみぞれが降り、和歌山では26年ぶりに11月に初雪が降りました。

さて、今年の初雪は早いのか、遅いのか?どちらなんでしょう。

今のところ、北海道と西日本は早く、東北や北陸は遅くなっています。11月に初雪シーズンを迎える地域で気温が高かった影響が大きいようです。

東京の初雪はいつ?

東京の初雪は都市化と温暖化の影響で、少しずつ遅くなり、現在では1月3日が平年日です。鹿児島の初雪平年日が1月2日ですから、全国的にみても東京の初雪は遅いです。

12月は始まったばかりだけれど、今月半ばにかけ、全国的に気温が高くなる見通しで、最盛期を迎えているエルニーニョ現象の影響が予想に反映されています。この状況が続けば、東京の初雪は遅くなるかもしれません。

【参考資料】

シマウマはなぜ縞模様なの?:世界一ときめく質問、宇宙一やさしい答え 世界の第一人者は子どもの質問にこう答える,ジェンマ・エルウィン・ハリス編者,河出書房新社

東京管区気象台:東京における気象の記録

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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