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うつ病が治らない理由とうつ病を治す方法

竹内成彦心理カウンセラー(公認心理師)

こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

今日は、「うつ病が治らない理由とうつ病を治す方法」というテーマでお話したいと思います。

では、早速。
うつ病という病気は、真面目に治療に取り組めば、2~3カ月で、ハッキリと、改善を自覚できる病気です。病院に通っているのにも関わらず、改善を感じられない人には、次のような特徴があります。

1.ストレスを浴び続けている。
ストレスを浴び続けていては、うつ病がよくなる筈はありません。まずはストレスをなくすよう、ストレスを避けるよう心掛けてください。

2.そもそもうつ病じゃない。
これは大変に多いです。医者は「うつですね」という言葉をよく使いますが、この「うつですね」というのは、「うつ病ですね」という意味ではありません。ここを勘違いしている人が大変に多いです。うつ病でもないのに、うつ病の薬を飲んでも良くなることはありません。

3.薬を飲んでいない。
うつ病で病院に通っているのに、薬を真面目に飲んでらっしゃらない方がたくさんいます。私から言わせせてもらえば、「じゃあ、何しに病院に通っているの?」ということになります。

4.不適切な薬を飲んでいる。
たとえば、うつ病なのに、抗不安薬だけ飲んでらっしゃる方がいます。そういう方が良くなることはないです。いえ、ないことはないのですが、良くなることは難しいです。どうぞ適切な薬を飲んでください。

5.運動不足である。
毎日、家でゴロゴロしてばかりでは治るものも治りません。うつ病を治すために、一時的に、寝てばかりの日々を過ごすことは大切ですが、動けるようになったら、軽く散歩でもするよう心掛けてください。

6.不規則な生活を続けている。
人間の身体は、規則正しい生活をすることによって、脳が健康になるよう出来ています。どうぞ規則正しい生活を送るようにしてください。早寝早起きは大切です。←無理しないように。

7.お酒を飲んでいる。
アルコールは脳にダメージを与えます。特にうつ病患者にはダメージを与えます。うつ病が治るまで、お酒は控えるようにして下さい。

8.日光を浴びていない。
日光を浴びないと、うつ病を良くするセロトニンが脳内に発生しません。どうぞ日光を浴びるようにしてください。できれば、朝日がいいです。なるべく午前中に日光を浴びるようにしてください。

9.身体に悪いものを食べている。
うつ病を治すためには、脳に良質な栄養(例えば、タンパク質)を与える必要があります。どうぞ身体にいいものを食べ、身体に悪いものを食べないようにしてください。

うつ病という病気は、
90%ぐらいの人が、通常、1年ぐらいで、良くなる病気です。逆に言えば、1年ぐらいかけないと良くならない病気です。でも、10%弱の人は、1年ぐらいではスッキリ良くはなりません。どうぞこの数値は、ぼんやりと覚えておいてください。
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いま私は、「1年ぐらいで…」と言いました。この1年というのは、「休職しなければならない期間」という意味ではありません。「病院およびお薬とおつきあいしなければならない期間」という意味です。多くのうつ病患者さんは、数カ月休んで、薬を飲みながら復職します。そして、薬を飲みながら、働きながら、うつ病を治していき、1年ぐらいで病院および薬から卒業します。

というわけで、今日は以上です。


今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。

      この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。

心理カウンセラー(公認心理師)

1960年、愛知県名古屋市で生まれ育つ。1997年06月、地元愛知でプロのカウンセラーとして独立開業を果たす。カウンセリングルーム「心の相談室with」名古屋 の室長。臨床歴25年、臨床数15,000件を超える。講演・研修回数は800回、聴講者は10万人を超える。【上手に「自分の気持ち」を出す方法】など、電子書籍を含め、20数冊の本を出版している。カウンセリング講座などを開催し、カウンセラーを育てることにも精力を尽くしている。

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