ハイエンドとミドルクラスリールの決定的な違いは「性能維持」。[リール購入時に知っておきたいこと]
ミドルクラスリールの仕上がりがスゴイ
近年のミドルクラス(中価格帯)リールはベイト、スピニング問わず技術の進歩によってどんどん性能が良くなっていますよね。
写真は2020年に再注目株だったミドルクラスリール、シマノ '20ヴァンフォード。
もはや実釣性能において全く不足なし。という印象で、新世代のスタンダードスピニングにふさわしい仕上がりです。
巻き心地、剛性感を兼ね備え、もはやハイエンドモデルは要らないのではないか?と思わせてくれました。
ここで言うミドルクラス(中価格帯)と言うのは主に実売価格が1万円〜2万円代までのリール、と定義します。
’19ストラディックC2000SHG インプレ。ステラ並みかどうかは知らんけど高品質。
その他、よく出来たミドルクラスリールとしてはシマノ '19ストラディックも素晴らしい仕上がりですね。
ハイエンドモデルの存在意義は?
そこで気になってくるのは、ハイエンドモデルを購入するメリットは一体どこにあるのか?という点です。
その差は縮まってきていますし、特別にハードユースしない限り感じ取りにくくなっています。
ハイエンドモデルの定義も曖昧ですが、ここでは最上級モデルと定義します。シマノで言えば、コアソリッドシリーズの頂点であるステラ。それからクイックレスポンスシリーズの頂点であるヴァンキッシュとします。
ミドルクラスリールの弱点
ハイエンドモデルを購入するメリットは、ミドルクラスの弱点を知ることで見えてきます。
実は決定的な差がでるのは長期使用時。
長い期間使い込んでいった際に劣化スピードが早く、その程度も大きい。というのが最大の弱点だと感じています。
ストラディックCI4+とヴァンキッシュの比較
サンプルとして、それぞれ1年半以上は使い込んだシマノ ’16ストラディックCI4+と、シマノ ’16ヴァンキッシュを例に挙げてみます。
’16ストラディックCI4+は、1年経過時点でふと巻き心地がやけにゴリゴリしていることに気がつきました。釣具屋で新品のストラデイックCI4+を触るとその差は明確。
オーバーホールも実施したのですが、完全な新品状態のフィーリングには戻らず…
一方で、’16ヴァンキッシュは同じ期間を使い込んでも新品に近い感覚を維持しています。
巻き心地の劣化も少なく、ボディのタワミ、歪みなどもなくシレッとしています。
主にボディ素材(ミドルクラスは樹脂、ハイエンドは金属)や、組み立て精度に起因している現象だと思われます。
ハイエンドモデルは劣化の度合いが少ない
ミドルクラスのリールも初期性能についてはハイエンドに近い心地よさがあるのは間違いありません。
差が無いわけではないです。特に巻き心地など「感性」に響く性能はハイエンドモデルがやはり上質。一方で実釣性能は同等と言えるレベル。
しかし、その初期性能の持続においてはハイエンドモデルと大きく差がつきます。
ハイエンドモデルを選ぶメリット
- 使い心地を長期間維持できる
- リセールバリューが良い
- 所有欲を満たしてくれる
初期投資が出来るのであれば、出来るだけハイエンドモデルを使ってしまうのが良いですね。
使用頻度によって使い分けよう
ミドルクラスリールの特徴をまとめると以下。
- ハイエンドモデルに肉薄する使用感
- ただし初期性能に限定される
結論としては、使用頻度によって使い分けるのが良いと感じています。
釣行数が多いアングラーは、必然的にリールに多く負担がかかりますので、出来るだけハイエンドモデルを購入することをおすすめします。
一方で、ウィークエンドアングラーでそこまで釣行数は多く無いよ、という場合はミドルクラスリールの良い部分を味わうことができますね。