対流活動が活発な太平洋、週末にかけダブル熱帯低気圧が発生する予想
台風22号は南シナ海を西進
台風22号は、最大瞬間風速70メートルの非常に強い勢力でフィリピン北部を通過し、きょう8日(金)午後3時現在、南シナ海を西寄りに進んでいます。今後も西寄りに進むため、南西諸島への直接的な影響はないでしょう。ところが台風22号の周辺や高気圧の縁を回る暖かく湿った空気の影響で、活発な雨雲が発生し、鹿児島県の与論島では記録的な大雨となっています。あす9日(土)にかけても、沖縄や奄美では、大雨に警戒が必要です。
ダブル熱帯低気圧が発生へ
タイトル画像にある雲の様子をみると、台風22号の雲の他、日本のはるか南から南東海上で、2つの低圧部が解析されています。低圧部とは、周囲より気圧が低く、雲の循環は認められるものの、中心付近がはっきりとしない熱帯擾乱(ねったいじょうらん)のことで、中心付近が解析されるようになると、熱帯低気圧に名前が変わります。
気象庁の予想によると、2つの低圧部付近で、あさって10日(日)午前9時までに、それぞれ熱帯低気圧(TDマーク)が発生する見込みで、これらはさらに発達して、台風となる可能性もあります。そしてこれらダブル熱帯低気圧の間にも別の低圧部が予想されていて、この低圧部付近でも、新たな熱帯低気圧が発生する計算も多くみられます。
日本付近には、一過性の冬将軍が南下して、季節が冬に向かって前進しましたが、日本の南の太平洋は、広く対流活動が活発な状態となっているため、今後も目が離せない状態が続きそうです。