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歴史が動いたとき 趙治勲名誉名人の本因坊戦連覇が10で止まったワケ

内藤由起子囲碁観戦記者・囲碁ライター
名人戦立会人を務める趙治勲名誉名人。2022年8月、東京・椿山荘=筆者撮影

今年6月、井山裕太名人が本因坊戦で11連覇を達成しました。これまでの趙治勲名誉名人の10連覇(本因坊戦)を越える新記録です。ところで趙治勲名誉名人の記録が10連覇で止まったときの状況はどうだったのでしょうか。

9月中旬に大阪府守口市で打たれた名人戦第3局。パンダネット解説で検討室に陣取っていた結城聡九段が、三島響初段(19)や棋譜入力アルバイトの学生さんに昔の話を語っていました。

「橋本宇太郎先生は知っているよね?え?名前だけ?」などと話しているなかで、「趙ソンジン九段は知っている?趙善津って書くのだけど。本因坊も獲ったことがあるけど、地味な人で、あまり解説とか表に出ないのだよね……

若手棋士があまり認識していない趙善津九段、彼こそが趙治勲名誉名人の本因坊を10連覇で止めた棋士なのです。

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囲碁観戦記者・囲碁ライター

囲碁観戦記者・囲碁ライター。神奈川県平塚市出身。1966年生。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。お茶の水女子大学囲碁部OG。会社員を経て現職。朝日新聞紙上で「囲碁名人戦」観戦記を担当。「週刊碁」「囲碁研究」等に随時、観戦記、取材記事、エッセイ等執筆。囲碁将棋チャンネル「本因坊家特集」「竜星戦ダイジェスト」等にレギュラー出演。著書に『井山裕太の碁 AI時代の新しい定石』(池田書店)『囲碁ライバル物語』(マイナビ出版)、『井山裕太の碁 強くなる考え方』(池田書店)、『それも一局 弟子たちが語る「木谷道場」のおしえ』(水曜社)等。囲碁ライター協会役員、東日本大学OBOG囲碁会役員。

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