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イベントでは5000枚完売!ノルウェーの「ワッフルの日」

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事
ワッフルに苺ジャムをたっぷりのせるノルウェー人男性 Photo:A Abumi

3月25日は「国際ワッフルの日」。北欧スウェーデン発のイベントで、人気のおやつであるワッフルを楽しんで食べる日だ。隣国ノルウェーでもワッフルは大人気。スウェーデンのような「ワッフルの日」は導入されたばかりで、今年で8度目を迎える。

好みの具材でトッピング Photo:Asaki Abumi
好みの具材でトッピング Photo:Asaki Abumi
館内数か所にある売り場では行列が Photo:Asaki Abumi
館内数か所にある売り場では行列が Photo:Asaki Abumi

ノルウェー語でワッフルは「Vaffel」(ヴァッフェル)。旅行で来た際もぜひ食べてみたい、地元ならではのスイーツだ。ノルウェーの多くの家庭にあるワッフル機は人気の電化製品。一切れがハートの形をしており、1枚でクローバーの形に見える。

ワッフル機は多くの家庭にある Photo:Asaki Abumi
ワッフル機は多くの家庭にある Photo:Asaki Abumi

甘いヤギの茶色いチーズ「ブルノスト」、バター、苺のジャム、砂糖を振りかけるのが定番。果物の苺やブルーベリー、サワークリームをかけることも。

しっとりとした柔らかさが特徴 Photo:Asaki Abumi
しっとりとした柔らかさが特徴 Photo:Asaki Abumi

首都オスロにある屋内型フードホール「マートハーレン」(Mathallen)では、この日を記念して大量のワッフルを販売。ワッフルは自宅でも作れるが、人が押し寄せ、行列ができていた。ノルウェーでは行列ができるという現象は、非常に珍しい。

「健康的」とは言い難いが、おいしい Photo:Asaki Abumi
「健康的」とは言い難いが、おいしい Photo:Asaki Abumi

「ワッフルは、ノルウェーに住む“みんな”が好きなもの。誕生会、結婚式、葬式と、いつでも食べるのがワッフル。ノルウェーで“最も愛されている存在”ともいえます」と、マートハーレンの館長フローデ・マルモ氏は語る。

館長マルモ氏、ポスターには「ワッフルの日を覚えよう」 Photo:A Abumi
館長マルモ氏、ポスターには「ワッフルの日を覚えよう」 Photo:A Abumi

「とてもおいしい」と館内でワッフルを食べていた3人。

友達と食べれば、もっとおいしい Photo:Asaki Abumi
友達と食べれば、もっとおいしい Photo:Asaki Abumi

「家にもワッフル機がありますよ。ここにわざわざ来たのは、自分で作る手間がはぶけるし、外に出て友達と一緒の時間を過ごせるから」とカロリーネさん(28歳、写真右下)。

「ワッフルを食べる回数・・・。そうね、週1の時もあれば月1のときもあります」とミーアさん(28歳、右上)。

3人によると、毎週金曜日にはワッフルを食べる習慣がある会社も多いそうだ。

王道が好きなノルウェーの人々は、定番の具材でワッフルを食べることを好む。その中で、少しずつ、ベーコンや卵など、常識を打ち破った具材で作る飲食店もでてきた。

館内の店ヒッチハイカーでは肉や野菜を Photo:A Abumi
館内の店ヒッチハイカーでは肉や野菜を Photo:A Abumi

この日、マートハーレンではおよそ5000枚のワッフルが売られ、売上金の一部は路上生活をする人々の支援団体に寄付される。新聞各社なども、ワッフルの様々なレシピを紹介していた。

Photo&Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信16年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。北欧のAI倫理とガバナンス動向。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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