ゲレーロJr.がWBC欠場の場合、ドミニカ共和国の一塁は誰が守る!? 右膝の違和感で途中退場
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3月3日、「3番・一塁」として出場したブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)は、早々に試合から退いた。これについて、ブルージェイズは「右膝の違和感」とツイートしている。
1回裏、1死二塁の場面でヒットを打ち、送球の間に二塁へ向かった際、右膝を痛めたらしい。状態はまだはっきりしていないが、ワールド・ベースボール・クラシックに出場しない可能性も出てきた。
過去2シーズンにゲレーロJr.が記録した計80本塁打は、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)と並び、計101本塁打のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)に次ぐ。
ただ、ゲレーロJr.を欠いたとしても、ドミニカ共和国の打線はパワフルだ。1シーズンに30本以上のホームランを打ったことがある選手は、ゲレーロJr.の他に10人を数え、そのうちの半数は、過去2シーズンのどちらかに30本塁打以上を記録している。
一方、ドミニカ共和国のロースターに名を連ねる野手16人が、過去2シーズンに守ったポジションは、以下のとおり。ジェレミー・ペーニャ(ヒューストン・アストロズ)とフリオ・ロドリゲス(シアトル・マリナーズ)は、昨年がメジャーリーグ1年目だった。
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控えの一塁手は、皆無に近い。ゲレーロJr.以外にも、一塁の守備についた選手は3人いるが、その合計は25イニングに満たない。しかも、フランシスコ・メヒーヤ(タンパベイ・レイズ)とゲリー・サンチェスは、ロースターに2人しかいない捕手だ。42歳のネルソン・クルーズは、2017年以降、ほとんど守備につかず、DHとしてプレーしている。その前は、外野手だった。二塁手のロビンソン・カノーも、メジャーリーグで一塁を守ったことはあるものの、こちらも、2018年の88.2イニングに過ぎない。
他のポジションと比べると、一塁の守備は重要視されないことが多い気がする。とはいえ、送球を受ける機会は多い。また、WBCの場合、バントの処理も、メジャーリーグの試合より増えそうだ。ゲレーロJr.が名手というわけではないが、不慣れな選手が一塁を守ることは、ドミニカ共和国のアキレス腱になりかねない。どこが優勝するにせよ、拙守が勝敗を分ける試合は目にしたくない。
ゲレーロJr.が欠場となった場合、一塁手という点からすると、代替の選手には、本人が出場を望むかどうかはさておき、カルロス・サンタナ(ピッツバーグ・パイレーツ)が思い浮かぶ。2013年のWBCに出場した当時、サンタナは捕手だったが、2014年以降は一塁をメインとしている。
なお、ジャッジ、ゲレーロJr.、大谷をはじめ、過去2シーズンにメジャーリーグで計60本塁打以上を記録した選手のリストは、こちらに掲載した。