Yahoo!ニュース

44歳と33歳の元サイ・ヤング賞投手が同じチームに。2人の間に受賞した36歳の投手も加えては?

宇根夏樹ベースボール・ライター
ティム・リンスカム(左)とバリー・ジート April 8, 2009(写真:ロイター/アフロ)

 ティム・リンスカムが、テキサス・レンジャーズとの契約に合意した。ファンラグ・スポーツのジョン・ヘイマンが、いち早くツイッターで報じた。

 リンスカムが入団することで、レンジャーズには、2000年代後半のサイ・ヤング賞投手が2人揃う。レンジャーズは2月初旬に、バートロ・コローンと契約を交わしている。コローンは2005年、リンスカムは2008年と2009年にサイ・ヤング賞を受賞した。

 現在、コローンは44歳、リンスカムは33歳だ。また、コローンはマイナーリーグ契約だが、ダラス・モーニングニューズのエバン・グラントの記事によると、リンスカムはメジャーリーグ契約らしい。

 ただ、ローテーション入りの可能性は、リンスカムよりもコローンの方が高いのではないか。昨シーズン、コローンは防御率こそ6.48ながら、28試合に先発した。一方、リンスカムはFAのまま、昨シーズンを過ごした。その前のシーズンは、9先発して防御率9.16だった。リンスカムのカムバックは――実現するなら――リリーフ投手としてだと思われる。もしかすると、コローンとリンスカムの継投が見られるかもしれない。

 2000年代後半のサイ・ヤング賞投手では、2007年に受賞したジェイク・ピービーも、カムバックを計画中だ。昨年11月にMLB.comのマーク・フェインサンドがツイート。契約に向けた具体的な動きはまだ浮上していないものの、その後も何人かの記者がカムバックの意図を報じている。ピービーは36歳。2016年は21先発して防御率5.47を記録した後、ブルペンに回って10試合に投げた。

 コローン、リンスカムと契約したことからも窺えるように、レンジャーズの投手陣は万全の態勢とは言い難い。ピービーを加える可能性も、まったくゼロではないだろう。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事