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今年の千葉ロッテは「5年周期」で!? 15年前と10年前は日本シリーズ優勝、5年前もCSファイナルへ

宇根夏樹ベースボール・ライター
ボビー・バレンタイン(手前)Nov 20, 2005(写真:ロイター/アフロ)

 21世紀に入ってから、千葉ロッテマリーンズは2005年と2010年に日本シリーズで優勝している。2015年は日本シリーズ進出を逃したものの、一歩手前のCSファイナルまで進んだ。

 ただ、これを「5年周期」――そうであれば今年も当てはまる――と形容するのには、無理がある。2005年と2010年の間(2006~09年)にはCSファイナル敗退の2007年があり、2010年と2015年の間(2011~14年)にも、同じくCSファイナル敗退の2013年が存在する。5年ごとに、CSファイナル(あるいはその先)まで進んでいるわけではない。周期はもっと短く、不規則だ。また、2015年と2020年の間(2016~19年)のCSファイナル進出はないが、2016年はCSファーストまで進んでいる。

筆者作成
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 ちなみに、2005年はリーグ優勝ながら、レギュラーシーズンの勝率は福岡ソフトバンクホークスに及ばなかった。当時のパ・リーグは2ステージのプレーオフを行い、その勝者をリーグ優勝としていた。その後のCS進出5度も、レギュラーシーズンのリーグ最高勝率はなく、いずれも2位か3位だった。

 千葉ロッテの球史において、「周期」と呼べるのは、1950年(毎日オリオンズ)の日本シリーズ優勝、1960年(毎日大映オリオンズ)の日本シリーズ敗退、1970年(ロッテオリオンズ)の日本シリーズ敗退だろう。この間の1951~59年と1961~69年は、どのシーズンもリーグ優勝を逃しているので、「10年周期」の日本シリーズ進出だ。

 この「周期」は、1974年の日本シリーズ優勝(前期2位/後期優勝)により、ピリオドが打たれた。1980年は、前期優勝と後期3位。プレーオフで近鉄バファローズに敗れた。

 なお、メジャーリーグでは、サンフランシスコ・ジャイアンツが、2010年、2012年、2014年にワールドシリーズで優勝し、その間の奇数年(2011年と2013年)はポストシーズン進出を逃した。その後、2015年はポストシーズンへ進めず、2016年はワイルドカードをゲット。ディビジョン・シリーズで敗れ、偶数年のワールドチャンピオンはここで途切れたものの、偶数年のポストシーズン進出は継続した。2017年以降は、奇数年か偶数年かを問わず、3年続けて負け越している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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