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秋田で観測史上最大の大雨 迫る浸水、土砂災害の危険

片山由紀子気象予報士/ウェザーマップ所属
【予想雨量】16日(日)正午までの24時間に降る雨の量(ウェザーマップ作画)

 降り続く雨の影響で、秋田県では記録的な大雨になっています。秋田市中心部ではこの24時間(15日午後1時まで)で163.0ミリに達し、観測史上(1950年以降)最大の大雨になっています。

 この記録的な大雨で、秋田市内を流れる太平川が氾濫し、秋田では浸水の危険性が非常に高くなっています。また、そのほかの河川でも急激に水かさが増し、危険な状態です。

【洪水キキクル(危険度分布)】7月15日午後1時現在:気象庁ホームページより
【洪水キキクル(危険度分布)】7月15日午後1時現在:気象庁ホームページより

 梅雨前線は16日(日)にかけても東北北部に停滞するため、東北地方では大雨が続く見込みです。雨は強くなったり、弱くなったりを繰り返しながら降り続くでしょう。

 今後16日正午までに、東北北部では150ミリ、東北南部では120ミリの大雨が予想されています。

7月15日夜の予想天気図:ウェザーマップ作画
7月15日夜の予想天気図:ウェザーマップ作画

 周囲の状況がいつもと違うと感じたら、早めに避難してください。また、ひとりで行動することは避け、身近な人と声を掛け合うようにしてください。

【参考資料】

秋田県建設部河川砂防課、秋田地方気象台:

太平川氾濫発生情報、2023年7月15日11時40分発表

気象庁:大雨と暴風及び高波に関する東北地方気象情報(第6号)、2023年7月15日11時13分発表

気象予報士/ウェザーマップ所属

民放キー局で、異常気象の解説から天気予報の原稿まで幅広く天気情報を担当する。一日一日、天気の出来事を書き留めた天気ノートは128冊になる。365日の天気の足あとから見えるもの、日常の天気から世界の気象情報まで、天気を知って、活用する楽しみを伝えたい。著作に『わたしたちも受験生だった 気象予報士この仕事で生きていく』(遊タイム出版/共著)など。

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