まるでアンモナイト? オーストラリアの低気圧
オーストラリア南部に出現した「アンモナイト」な雲
タイトル表紙は14日(金)正午の気象衛星ひまわり8号の雲画像です。
場所は日本列島ではなく、南半球のオーストラリア。大きく渦を巻く雲に目が留まりました。低気圧の中心から外に広がる雲の帯、まるでアンモナイトのようです。
低気圧の雲は右巻き?左巻き?
この渦巻きを見て、違和感を覚えた方もいらっしゃるでしょう。見慣れた低気圧の雲は左回りに回転しています。しかし、南半球の低気圧は地球の回転の影響(コリオリ効果)で、右回りに回転しています。分かっているつもりでも、なんとなく頭が混乱します。
そして、こちらは14日午前9時の地上天気図です。アンモナイトのように見えた雲は中心気圧が997ヘクトパスカルの低気圧であることがわかりました(赤丸で囲ったところ)。
日本列島の天気図とは違って、南側(天気図の下側)で等圧線が込み合い、寒冷前線が南から北にのびる構図は逆さまのように感じます。
そう思うと、当たり前と思っていることがなんと多いことか。晴れて当たり前、雨が降って当たり前、と思う日に限って、天気を外します。アンモナイトな渦巻きはそれを戒めているようです。
【参考資料】
オーストラリア気象局(Australian Government Bureau of Meteorology)ホームページ