【京都市右京区】本日より嵐山で竹久夢二の展覧会はじまる!美人画だけじゃない魅力の数々に浸ろう
嵐山にある福田美術館にて、竹久夢二の回顧展はじまる
本日、2023年7月14日より、福田美術館にて「生誕140年 竹久夢二のすべて 画家は詩人でデザイナー」が始まります。
個人的に、竹久夢二といえば美人画や大正ロマンの「かわいい」で有名な画家という認識でした。
しかし内覧会にて一足先に鑑賞させていただいた後は認識が一変。
小説を執筆していたり、楽譜の表紙デザインを手がけていたりと、実際はマルチクリエイターだったことや、数々の恋愛遍歴を持っていたことなど、竹久夢二の新たな側面を知ることができ、興味深い展覧会でした。
それでは早速ハイライトをお届けします。
夢二式美人画
まず最初に楽しめるのは「夢二式美人」の数々。
色白で、長身で、小顔の八頭身。
瞳と手は大きく、どこか儚げ。
こんな印象を抱かせる美しい女性達に次々と出合えます。
夢二はヨーロッパも旅していたため、油絵には西洋美術の影響も色濃く感じられます。
竹久夢二の恋愛遍歴
夢二の人生を語る上で欠かせない女性が、たまき、彦乃、お葉の3名です。
恋多き画家だった夢二ですが、彼女達は夢二の創作にも大きな影響を与えました。
喧嘩後の少し拗ねている様子のたまきをモデルとしたとされている『寝顔』や、病で亡くなった彦乃をモデルとしたとされている『秘薬紫雪』などなど。
写真は当時35歳だった夢二が、15歳だったお葉に送った最初のラブレターです。
見応えたっぷりの「長崎十二景」と「女十題」
2階の展示室へ進むと、本展の目玉とも言える「長崎十二景」と「女十題」がずらりと展示されています。
「長崎十二景」は彦乃と息子と一緒に長崎を旅した際に描かれたとされており、浦上天主堂やロシア海軍の士官など、異国情緒を感じられます。
「女十題」は江戸時代の遊女や青い目の西洋婦人など、変化に富んだ女性の風俗が描かれています。
文才に恵まれ、音楽への造詣も深かった
夢二は文才にも恵まれており、雑誌や新聞の小説を執筆し、多くの挿絵を残していたのも驚き。
また、音楽への造詣も深く、楽譜の表紙も多数デザインしていました。
幾何学パターンのデザインもあり、グラフィックデザイナーの先駆け的存在だったそう。
「かわいい」の元祖
大正3年、夢二は自らデザインした日用雑貨を販売する「港屋絵草紙店」を立ち上げたところ、若い女性客を中心に、連日お店は賑わったそう。
封筒や便箋など、どれも「かわいい」ので、現在でも心ときめきます。
作画の基本となった無数のスケッチ
独学で絵の道に進んだ夢二にとって、作画の基本となったスケッチ。
浅草の風景や東京大震災後の様子など、無数のスケッチから夢二の創作意欲の源泉を知ることができます。
ミュージアムショップもお見逃しなく
美術館の楽しみといえば、ミュージアムショップも外せません。
今回の回顧展に合わせて、竹久夢二グッズも色々と用意されています。
マグネットやファイルなどの文房具から、クッキーや金平糖などのお菓子まで。
どれも可愛くて迷ってしまいます。
竹久夢二のすべて
福田美術館が所有する334点の貴重なコレクションの中から、約230点が一挙公開。
夢二ファンはもちろん、初めましての方も、一世を風靡したマルチクリエイターの魅力に浸ってみませんか。
生誕140年 竹久夢二のすべて 画家は詩人でデザイナー
会期:2023年7月14日(金)〜10月9日(月・祝)*以降、全国巡回を予定
福田美術館
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町3-16
開館時間:10:00〜17:00(最終入館16:30)
その他、展覧会の詳細は福田美術館の公式HP(外部サイト)をご確認ください。