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何度注意しても止めない…子供のしかめ面・咳払い・ジャンプ。それ「チック症」かも?

まめねこマンガ・イラストレーター/小学生をラクにするアイテム研究家

こんにちは。8歳と3歳の男の子の子育てに奮闘しているまめねこです。

突然ですが「チック症」という言葉を聞いたことはありますか?聞いたことはあるけど、よくわからないという方も多いのではないでしょうか?

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「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話
※現在8話まで公開中。今後も更新予定です。

「チック症」って?

「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より
「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より

チック症は本人の意思とは無関係の、突発的な体の動きや発声が出てしまう症状です。

4歳から11歳頃に発症することが多く、性別で言えば3~4:1の割合で男の子に多いです。

子供の10人に1~2人が発症すると言われていますが、そのうちの9割は1年以内に改善する「一過性チック症」です。

慢性化した場合でも12歳を境に症状が減っていくことが多く、大人になっても症状が残るのは50%程度。

原因については、一昔前は心の病気とされていましたが、現在は脳内ホルモンであるドーパミンという神経伝達物質のアンバランスが関与しているのでは、と言われています。

我が家の長男もチック症です

「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より
「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より

実は長男も、4歳の時からこのチック症です。

長男の最初のチックは「咳払い」でした。

咳払いと言ってもその声はかなり大きく、咳払いをする前に「えっ!んん、ん‥」と声を出してから「ケーン!!」と甲高い声で咳払いをします。

「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より
「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より

初めてチックを発症したのは次男が生まれたちょうど一ヶ月後のことです。

「チック症」と気づく前はしょっちゅう「えっ、え!ん!んんんん…ケーン!」と声を上げる息子に「止めなさい!」と強く注意していました。

チック症状を叱ってはいけない

当時チックについて無知だった私はふざけているだけ、と思っていました。

くり返すことで「癖」になってしまうかもしれない。そう思ってきつく止めるように言っていました。

しかし、チック症は叱って止められるものではありません。

少しなら我慢できることもあるそうですが、叱られたことや我慢自体がストレスになり悪化することもあるそうです。

かといって、甘やかすのではなく叱るべきところでは叱る必要があります。のちに受診した際医師から「一時的にチックが悪化したとしても、甘やかすのはNG」と教わりました。

咳払いを聞くのも辛かった

「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より
「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より

ネットでチック症を調べていた私は、正しく理解する前に原因を自分だと決めつけていました。

次男が誕生し、私が長男へ意識が向かなかったせいだと思ったのです。

実際、チック症の原因はストレスではありません。チック症状を起こすきっかけにはなりますが、元々の脳の状態に原因があります。

今はそう理解していますが、当時は「自分が長男を病気にしてしまった」とひたすら自分を責めていました。

チック症状は緊張した時にも出ますが、逆にリラックスしている時にも出ることがあります。

長男はテレビを見ている時と寝る前が特にひどく、息をつく暇もないのでは、と心配するほど声を上げていました。

その声を聞くと自分が責められている気がして、耳を塞ぎたくなりました。

とてもとても、苦しかった思い出です。

1年を過ぎても

チック症の9割が1年以内に消失する「一過性チック」と言われていますが、長男は1年を過ぎてもチック症状が残りました。

いわゆる「慢性チック症」です。しかし1年と数か月で咳払いチックは少しずつ減っていきました。

一時期はほとんど咳払いが出なくなった時期もあります。ただ、強いストレスがかかったかな、と思うとその1~2週間後に咳払いが出ることがありました(個人差があります)。

「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より
「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より

その場合も長続きはせずに、数時間から一日程度で消失するようになっていました。

今年6月、首まわしチックを発症

「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より
「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より

強いストレスになるのでは、と心配していた小学校入学も、チックが出ることなくスムーズに終えいよいよチックも消えたかな…と思っていた今年6月(息子7歳。小学校2年生)。

突然、首をぐるぐる回すようになりました。

そのうち首からゴリゴリと音もするようになり、止めるように言いました。それでも止めない息子を見て、これは「チックだ」と悟りました。

「また」というのがショックすぎて、言葉にならなかったです。

息子のチック症を漫画に

「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より
「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第1話より

初めて漫画にしてInstagramに投稿したのは今年6月下旬のことです。

当時は受診もしておらず、チックを改善するための情報が欲しくて、漫画の中でもアドバイスをお願いしていました(こちらの投稿には数百件を超えるアドバイスが集まり、本当にありがたかったです)。

しかしこの漫画をきっかけに今現在チック症やトゥレット症候群と向き合っている方にも出会いました。

突然立ち上がってしまう、ジャンプしてしまう、「あ!」と声が出てしまう…

中には「汚言症」という、言いたくないのに汚い言葉が出てしまう症状と向き合う方もいらっしゃいました。

症状そのものよりも、周囲の理解が得られずに悩んでしまっている本人や親御さんも少なくなくありません。

私自身も、息子の首まわしや咳払いが「いじめの原因」になるのではと心配でたまらなかったです。

チック症の子が生きやすい世の中に

「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第2話より
「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第2話より

息子のチック症について、症状や受診したこと、スクールカウンセラーさんとのやり取りなど実際にあった出来事はそのまま漫画にしています。現在第8話になりました。

今は情報集めというよりは、同じくチック症で悩む方に何か一つでもヒントがあれば、という思いで漫画を更新しています。

そしてもう一つ、この漫画を通じてわずかでもチック症についての理解が広がり、症状のある子(大人も含め)が生きやすい世の中になってほしいという思いもあります。

息子はチックをきっかけに受診し、何度か通う中で「ADHDの可能性」を示唆されているのが最近です。

2歳頃から感じていた「何か違うのでは」という色々がここにきてやっと線で繋がった気がしています。

自分も含め、当事者になってみないと分からないことは多いです。

「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第2話より
「7歳の首まわしチックで悩んでいます」第2話より

とはいえ当事者になることはできません。それでも少しでもチックについて知ってほしい、受け入れてほしいー。

そんな思いでチック症と現在進行形で向き合う私達家族を漫画にしました。

チック症は一過性を含めると決して珍しい症状ではありません。

もしかしたら人生のどこかの時点で、チック症の子や向き合う家族と出会うかもしれません。

そんな時「あぁ、チックなのね」と温かい気持ちでいてもらえたら嬉しいです。

※現在第8話まで公開しています。今後も不定期で更新予定です。
(公開はInstagramになります。)

マンガ・イラストレーター/小学生をラクにするアイテム研究家

10歳、6歳の男の子ママ。Instagramでは『小学生をラクにするアイテム』発信する傍ら、様々な体験談のマンガ化もしている。自身の現在進行形体験談「子どものチックで悩んでいます」も不定期更新中。

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