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会社に行きたくない…。心理師が教える「自分、危険かも」と気づくための8つの一流メンタル管理術

赤田太郎の仕事に役立つ心理学常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

 せっかくの休日なのに、明日の会社のことを考えると、憂鬱で仕方ない。またあのしんどい日々が続くと思うと、うんざりする。このように感じたり、考えたりしたことがある人は多いのではないでしょうか?

 職場のストレスによって、うつ病を発症し、最悪、自殺してしまうことは、様々なニュースでご存じのことでしょう。まさか、自分がそのようになると考えている人は少ないかもしれませんが、実際には誰にでも起こりうることなのです。

 今回の記事では、最悪の結果にならないために、一流のビジネスマンが意識している8つの極秘メンタル管理術である「ストレスによって生じる心身の異変に気付く方法」をお伝えしたいと思います。仕事ができる人ほど、自分のストレスの管理が行き届いているものです。「わたし、おかしいかも」と気づくための視点を8つお伝えしたいと思います。

 私は、普段大学で研究や心理カウンセラーとして、あなたの毎日に役立つこころの健康についてお伝えしています。インスタはこちらです。(外部リンク)

悲しい憂鬱な気分、沈んだ気分

 なんとなく漠然と、気持ちが落ち込んでやる気が起きなくて、悲しい気持ちになります。天気が晴れていても、どんよりした感じになりすっきりした気分になれないのです。

 突然、わけもなく、悲しい気持ちになったり、理由もなく涙が出てくることもあります。こういう状態の時、メンタルが疲労している証拠になります。

 自分の心を大切にするという意識を持って、生活を改善していかなければなりません。

食欲がなくなる

 ストレスが溜まっていくと、急に食べられなくなるというよりも、徐々に食事は喉を通らなくなっていきます。食べること自体に苦痛を感じるようになるのです。なので、「食べないといけない」という気持ちが強くなります。

 また、料理の味も楽しめなくなるので、義務的な感じになり、「食べる行為」が苦痛になります。

 こういう状態になると、食事を通してのコミュニケーションも億劫になります。食欲が少なくなっていて、食べる量が減っているというのはストレスがかかっているサインになっているかもしれないので、注意が必要です。

疲れやすく元気がない

 いつもしていたことについて頑張って取り組んでいて、元気が続かないのです。また、「さあ始めよう」という気になれなません。頑張ってやっていても、すぐ疲れてしまう。こういう状況になっているときは、ストレスが溜まっている状況だと言えるでしょう。

気力、気力意欲、集中力の低下を自覚する

 何をするにも億劫で、やる気がおきません。まだ仕事を始めても、なかなか集中できません。色々なことに気が散って仕事が進まないのです。このような状況の時に、いつもと違う自分に気づくことができます。

人に会いたくなくなる

 いつもだったら人と会ってしゃべって楽しいなと思えているのが、人に会うこと自体が面倒になります。

 なるべく、一人でいたくなる。例えば、廊下を歩いていても、「知っている人に会いたくないな」と思ったりします。

色々とめんどくさく、引きこもっていたいという気持ちが強くなります。この時に、精神的な負担がかかっていることを自覚できるでしょう。

寝つきが悪くて朝早く目が覚める

 体は疲れているのに、なかなか眠りにつくことができません。仕事でうまくいかなかったことや、コミュニケーションでミスをしていないかなど、寝る前に考え事をしてしまい、余計に眠れなくなってしまいます。

 また、もう少し寝ていたいと思っているのに、長い時間眠り続けることができません。

 そのため、結果的に疲れが解消しないのです。この時、身体的な疲れよりも精神的な疲れがたくさん溜まっていることを。自覚する必要があります。

心配事が頭から離れず、考えが堂々巡りする

 仕事をしているということで常に上手くいくとは限りません。多くの人は失敗と成功を繰り返しながら仕事に取り組んでいます。

 そういう状況の中で、心配事から頭から離れず、なかなか、前を向くことができない状況になっていませんか。失敗ばかりに目を向けてしまって、新しい発想が生まれないのです。

 また、失敗したことばかり何度も頭の中で繰り返し考えてしまいます。そのことが頭から離れない。そういう状況になっている時に、自分の身にストレスがたまっているということを自覚してほしいと思います。

失敗や悲しみ、失望から立ち直れない

 人間に失敗は付き物ですが、その失敗にとらわれて、次もうまくいかないのでは無いかとクヨクヨ考えてしまいます。

 頭の中では、「このままではダメだ」と焦るのですが、それでもなかなか立ち上がれないのです。

 今まで簡単に立ち直ることができていた自分がいたのに、それができなくなったとき、自分がストレスを感じているということを自覚していただくタイミングになるかと思います。

自分を責め、自分が価値がないと感じる

 このように、深刻な状況が進むと「自分自身に価値がない」と思い込んでしまいます。自分が関わった仕事に対して、「100%自分が悪かった」と思い込んでしまうのです。

 本来、協力して業務を行っていることや、自分ではどうすることもできない環境的な変化もあるので、全て自分が悪いという状況はほとんどありません。それにもかかわらず、そのように思ってしまいます。

 こんな人に迷惑をかけている自分は、存在する意義は全くないと考えて、自分を責めます。このような状況になっている時、非常に深刻なストレス状況なので、周りの人に相談する方がいいと思います。

比較するのは他人とではなく「いつもの自分」

 このように、ストレスを感じるサインは、他人と比較して自分を評価するのではなく、これまでの元気だった自分と、今の自分を比べることなのです。

 つまり、「いつもと違う」というものは、自分自身の中にある違いについて感じることがとても大切になります。

 この自分自身の変化を捉える視点こそ、自分を守るための一流のメンタル管理術と言えるのです。ぜひ、日常生活や職場の中で活用してくださいね。

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 仕事に関するメンタルヘルスについて、YouTubeで配信していますので、ぜひお越しください。YouTubeチャンネル「赤田太郎の仕事に役立つ心理学」はこちらから(外部リンク)

 ストレスによる身体・行動・認知の変化について、こちらで詳しくお話していますので、ぜひご覧ください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

常葉大学(静岡県)准教授 博士(教育学)公認心理師臨床心理士

常葉大学(浜松)健康プロデュース学部心身マネジメント学科/常葉大学大学院健康科学研究科臨床心理学専攻 准教授。立命館大学/武庫川女子大学・大学院非常勤講師。働く人と家庭のメンタルヘルス・ストレス・トラウマが専門。働くみなさんにこころの健康の大切さを伝えるために、誰でもわかりやすい心理学をYouTube・Instagramで発信しています。

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