関東甲信で梅雨明け 異例の空梅雨で、秋に雨が多くなる
きょう(22日)午前、気象庁は関東甲信と東北地方で梅雨が明けたとみられると発表しました。関東甲信地方の梅雨明けは平年より3日遅く、昨年より1日早くなりました。
東京の梅雨期間の降水量は107.5ミリと平均を大幅に下回る空梅雨でした。
なぜ、空梅雨に?
6月初めに台風2号による記録的な大雨があったものの、梅雨入りしてからは、雨は続きませんでした。7月7日(七夕)頃からは太平洋高気圧に覆われる日が多くなり、ほぼ連日、晴れたことが影響したようです。
例年、東京の梅雨期間は40日あまりで、総降水量は平均で287.5ミリです。これは一年に降る雨の量の約20%にあたります。今年は過去8番目に少なく、かなりの空梅雨になりましたが、今後、雨の降り方はどうなるのでしょうか。
秋に雨が多くなる?
近年、空梅雨だった年の秋の雨について調べてみました。総降水量が平均の半分程度だった年は今年以外にも、2022年や2018年などが該当します。
いずれの年も、東京では9月または10月に雨が多く降っていることがわかります。もともと秋は台風や秋雨前線の影響で、雨が多くなりやすい時季でもありますが、それに拍車がかかっている印象です。
9月は雨多い予想
最後に、この先の天候予想です。9月は暖かく湿った空気が本州付近に流れ込みやすくなるため、西・東日本で平年より雨が多くなる見通しです。
天気には補償性があると言われ、ある時期に雨が少ないとそれを補うように別の時期に雨が降ることがあります。自然に備わったバランス感覚でしょうか。
【参考資料】
気象庁:梅雨の時期に関する関東甲信地方気象情報(第2号)、2023年7月22日午前11時発表
気象庁:梅雨の時期に関する東北地方気象情報(第2号)、2023年7月22日午前11時発表
気象庁:3か月予報(7月~9月)解説資料、2023年6月20日