中日の「4年続けて20本塁打以上が不在」は球団最長を更新。継続中では12球団最長
今シーズン、セ・リーグの2球団とパ・リーグの2球団には、20本塁打以上の選手がいなかった。それぞれの最多は、広島東洋カープがライアン・マクブルームの17本、中日ドラゴンズがダヤン・ビシエドの14本、北海道日本ハム・ファイターズが清宮幸太郎の18本、千葉ロッテ・マリーンズは山口航輝の16本だ。12球団で唯一、中日は15本塁打以上が皆無だった。ちなみに、セ・リーグの他5球団は、15本塁打以上が少なくとも2人はいた。
20本塁打以上の不在が最も長く続いているのも、同じく中日だ。2018年に26本塁打のビシエドを最後に、ここ4年は、誰も20本に達していない。ビシエドは、ここ5年とも中日で最多のホームランを打っているが、その本数は、26本→18本→17本→17本→14本と右肩下がりだ。
広島東洋の不在は2年ぶり。2021年は、鈴木誠也(現シカゴ・カブス)が38本のホームランを打った。千葉ロッテも同様。2021年に、ブランドン・レアードとレオネス・マーティンが29本塁打と27本塁打を記録した。北海道日本ハムは、2021年も20本塁打以上が不在だが、2020年に中田翔(現・読売ジャイアンツ)が31本のホームランを打っている。
1950年以降、中日に20本塁打以上の選手がいなかったシーズンは11度を数える。1951年、1955~57年、2011年、2014~15年に、2019~22年がそうだ。現在継続中の4年連続は、1955~57年の3年連続をすでに超えている。
また、中日のシーズン本塁打は、2018年から5年続けて二桁にとどまっている。しかも、ここ2年は、70本に達していない。2021年が69本、2022年は62本だ。1950年代は、半数の5シーズンが70本未満だったが、1960~2020年の61シーズンは、いずれも70本以上だ。
先日、「「20本塁打クインテット」を結成しながら負け越しは、今シーズンの読売ジャイアンツが史上初なのか」で書いたとおり、20本塁打以上の選手が多くても、必ずしも勝てるわけではない。だが、中日の場合、ホームランが出にくい球場をホームとしているとはいえ、打線のパワー不足は深刻だ。
なお、今オフに入団したアリスティデス・アキ―ノについては、こちらで書いた。