大阪市平野区の大阪メトロ谷町線、出戸駅前にある「イオン長吉店」が31日午後7時半すぎに、約37年の歴史に幕を閉じました。

【関連リンク】ダイエー長吉店時代の写真

イオン長吉店は1987年3月30日にダイエー長吉店としてオープン。2016年3月にイオン長吉店となって営業を続けてきました。

【関連リンク】同じ平野区で24時間営業だった「マックスバリュ平野駅前店」も同じく31日、19年の歴史に幕　真っ暗な光景に寂しさ

以前、ここでも投稿しましたが今年の6月30日に「37年のご愛顧ありがとうございました　完全閉店　売りつくし」のチラシが発行され、8月31日で閉店することが発表されました。

長吉店には、ダイエーの名残りでもある大阪市で唯一のドムドムハンバーガーがあるなど、人気店もたくさん入っており、平野区や近隣の八尾市、松原市にお住まいの方々も利用するなど、地域に根ざした店舗でした。

私は8月31日午後6時すぎに訪ねましたが、多くの人が店内に訪れ、エスカレーターも多くの人で埋め尽くされるなど、すごい人でした。

1階には「イオン長吉店　解散式」というコーナーが設けられ、ダイエー時代のオープン時の写真がたくさん並べられ、壁面に付箋でメッセージを貼れるようにもなっていました。

もう数えきれないほどのメッセージが貼られており、「おれの青春でした」「ダイエー時代に勤務していました。ありがとうございました」などのメッセージがたくさん。

以前、昔の写真を提供してくれた仲良しの記者さんから「学生時代にWinkのコンサートをここでみた」という自慢話を何度が聞かされていましたが、付箋の中には「Winkのコンサートをここで見た」というメッセージも多数あり、よっぽどすごかったんだなあと思いました。

しかし、これだけのメッセージ。どれだけこのお店が愛されていたかもわかるような気がします。

店内では割引セールが行われており、先のドムドムハンバーガーもすごい人でにぎわっていました。店長さんは「今後、近くの店舗は堺の深井ですね」とおっしゃっていたので、しばらく味わえないと思うと寂しいですね。

31日午後7時前になると、蛍の光が流れはじめました。そして、店の人たちが「みなさんにお花をお配りします」といい、行列ができました。おそらく「800本用意」と聞こえた気がしますが、一気に行列ができました。

そして、出ていく人一人ひとりに花が配られるとともに、外では閉店の時を見ようと多くの人が集まっていました。

そして、31日午後7時30分すぎ、店長がマイクを使って感謝のあいさつ。その後、シャッターがおろされ、紅白のカーテンが閉められました。

シャッターがおりる瞬間も、多くの人の拍手、そして「ありがとう」の感謝の大声が多数聞かれました。

37年間ですもんね。これだけの人が集まるのはわかります。そして、シャッターとカーテンが閉まっても、多くの人が拍手を続けていました。

そして、帰る人から口々に「これからここはどうなるんやろう」「ぐるめちっく街もないから、食べにいくところあらへんなあ」などと話していました。この上下の写真にある、駐車場棟とダイエー長吉店をつなぐ歩道橋も31日をもって閉鎖されるそうです。

たしかに、出戸といえば地下鉄の駅と直結していたイオン（ダイエー）でしたから、そこが閉まると街の雰囲気もかなり変わるかもしれませんね。

私もこれからの様子を見守っていきたいと思います。

イオン長吉店のみなさま、37年間ありがとうございました。