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フランス最高峰メゾン「ルノートル」のできたてスイーツが堪能できる工房併設カフェがオープン

なかくきくみこカフェライター

カフェ専門ライターのなかくきくみこが、大人が心から満足できる魅力的なカフェを紹介する連載「大人のための東京カフェ案内」。第27回目は10月11日にオープンしたフランス発の上質なパティスリーカフェを紹介します。

1957年にパリで創業し、フランス最高峰メゾンと言われる「ルノートル」が、10月11日麻布台ヒルズにカフェをオープンしました。フランス国内では三つ星レストランを含む10店舗、日本では丸の内や銀座などに4店舗を展開しています。

今回オープンした新店舗は国内最大の面積を有し、パリで提供するそのままの味わいを、作りたて・焼き立てで楽しむことができます。また新店舗オープンに際し、ここでしか味わえない店舗限定メニューも登場。

「ルノートル」は、フランスの人間国宝に値するM.O.F.の称号をもつシェフたちが多数所属しており、独自の製法を継承しながら、革新性も重視し進化し続けるメゾン。

総指揮を務めるクリエーション・ディレクターのギー・クレンザー氏は、そのM.O.F.を2部門で獲得している、フランスでもトップクラスのシェフ。製造時には1度の違いも許さない徹底した温度管理やタイミングなど、こだわり抜いた職人技が世界中のファンを魅了しています。

20席が用意されたカフェスペース
20席が用意されたカフェスペース

約100平米の店内は、左側にケーキや焼き菓子、ギフト商品などの販売スペースと、その奥に職人たちが腕をふるう工房、右側がカフェスペースとなっています。

内装は本国と同じデザイン事務所が手がけており、パリの店舗を再現したそう。シャンデリアや装飾が煌びやかな高級感を放ちながら、優しい風合いのソファなどがほっと心を和ませる調和の取れた空間です。

フランスそのままの味わいを、東京で

新店舗では、これまで日本では提供していなかったパルフェ(パフェ)やデセールなど、カフェメニューが充実。プレス向けイベントでは今回新登場する様々な商品を試食しましたが、なかでも目を見張るほどの美味しさだったのはこちらの「プロフィットロール・オペラ」(2,750円)です。

通常はシューが3個ですが、こちらは試食のため1個になっています
通常はシューが3個ですが、こちらは試食のため1個になっています

「ルノートル」を代表するケーキ「オペラ」をデセールに仕立てたもので、香ばしく焼き上げられたシュー生地の間に、濃厚な風味と味わいが楽しめるコーヒーアイスクリームがサンドされています。

その上から、ほどよい苦みとコクを感じるカカオソースがかけられ、きりっとした味わいに。ソースを目の前でかけてくれるライブ感も、カフェならでは。

ルノートルのスペシャリテ「フイユ・ドトンヌ」をパルフェ仕立てで味わう「パルフェ・フイユ・ドトンヌ」(2,200円)も、同店の限定商品。

水面を弾いたような洗練されたチョコレート細工は、職人が一つ一つ手作りしているのだそう。カカオの香りが際立つチョコレートアイスや、サクサクのメレンゲなどで軽やかな仕上がりになっています。

ルノートルを代表するケーキや焼き菓子を一度に楽しみたい方は、こちらの「ル・グテ・ドゥ・ルノートル」(7,700円・要予約・紅茶とコーヒーはおかわり自由)をどうぞ。季節によって異なる12種類のお菓子やドリンクが楽しめる贅沢なセットです。

丸の内にある旗艦店「ルノートル東京」で初めて登場し、好評につき他店舗でも展開を始めた焼きたてシリーズの「フィナンシェ」(ナチュール、291円)は、新店舗でも味わえます。

今回頂いたのは、栗ペーストとカットされた洋梨がのった期間限定商品「ポワール・マロン」。良質なバターがたっぷりと使用されており、中はしっとりとしながらも、端がカリッとしていて軽くふんわりとした食感。手土産にも喜ばれそう。

あと個人的に衝撃だったのは、新店舗オープンに際して初お目見えする「マカロン」(378〜410円)の美味しさ! 創業者ガストン・ルノートルのレシピを受け継ぎ、フランスの工房で職人たちが作ったものを、日本へ空輸で運んでいます。

極めて薄く焼き上げられた繊細な食感の皮の中に、多層的な味わいが感じられるペーストが挟まれています。一口食べると口の中にふわ〜っと風味が広がり、焼き菓子とは思えないフレッシュさを感じます。日本ではヴァニーユやショコラ、ピスターシュなど6種類が用意されており、1つから購入可能です。

実は、この日のギー氏の話の中に、「ルノートルでは”アール・ドゥ・ヴィーヴル(生活の芸術、生活の豊かさ)”を大切にしています」という言葉があったのですが、「もしかしてこういうこと?」と、このマカロンを食べた時にふと思いました。

もしも何気ない日常の中に、こんなお菓子を味わう時間があったら……?
もしも誰かからの手土産の中に、こんなお菓子が入っていたら……?
今とてもいい時間を過ごしているな、という実感に繋がるような気がしたのです。

腕利きの職人たちが丹精込めて真摯に作り上げる商品には、食べた人の心を満たす特別な力が宿るのかもしれません。

銀座三越店では、スタッフとお客さんがコミュニケーションをもっと取りやすくなるよう、10月23日にレイアウトをリニューアルする予定。熟してもなお進化の止まらない老舗メゾンのスイーツを堪能しに、秋の麻布台に足を運んでみては。

店舗情報

店名/ルノートル 麻布台ヒルズ店

住所/東京都港区麻布台1-2-3 麻布台ヒルズ レジデンスA 1階

公式HP/https://www.lenotrejp.com(外部サイト)

アクセス/東京メトロ日比谷線『神谷町駅』直結(5番出口)

定休日/なし

営業時間/11時~20時(L.0.19時)

※本記事においてはプレス向けイベントにて取材を行ったため、商品はルノートル様に無償で提供頂きました。ただし記事制作にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。

本連載「大人のための東京カフェ案内」では、今後もカフェライターなかくき くみこが心からおすすめする魅力的なカフェを紹介しています。ご興味のある方はぜひプロフィールからフォローをして頂けるとうれしいです。日々のカフェ巡りはインスタグラム(外部リンク)やX(外部リンク)に投稿しています。

カフェライター

カフェ専門のライターとして、雑誌やWEBで取材記事を執筆。都内を中心に1,600軒以上のカフェを訪問。各メディアにおいて空間・おいしさ・居心地の三拍子揃った「大人が心地よく過ごせるカフェ」を主に紹介している。2024年11月に著書が出版される予定。プライベートでは中学生男子の母で東京郊外在住、身長147cm、性格はのんびり屋。日々のカフェ巡りはinstagramで更新中。仕事実績:リンネル、タイムアウト東京、偏愛東京、CafeSnap、るるぶ&more.、レッツエンジョイ東京、書籍や雑誌にて取材協力、ラジオ出演、新聞掲載、他

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