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スポーツの日を含む三連休は行楽日和の所が多いが、三連休明けは

饒村曜気象予報士
秋の公園を散歩する日本人家族(写真:アフロ)

移動性高気圧

 令和6年(2024年)10月10日は、日本の東海上を台風19号が北上し、日本付近は大陸からの高気圧に覆われてきました(図1)。

図1 地上天気図と衛星画像(上:10月10日21時)と予想天気図(下:10月12日9時の予想)
図1 地上天気図と衛星画像(上:10月10日21時)と予想天気図(下:10月12日9時の予想)

 北海道では、北から寒気が流入し、朱鞠内で氷点下1.6度の最低気温を観測するなど、15地点(気温を観測している全国914地点の約2パーセント)で最低気温が0度未満の冬日になっています。

 冬日が10地点を超えたのは、今冬初めてです。

また、全国で一番高い気温を観測したのは、沖縄県・旧東の30.1度で、次いで沖縄県・南大東の30.0度で、この2地点(約0.2パーセント)だけが最高気温が30度以上の真夏日でした。

 最高気温25度以上の夏日は270地点(約30パーセント)でした(図2)。

 猛暑日は9月21日に7地点(約1パーセント)で観測したのを最後に観測していませんし、真夏日も10月に入ると大きく減っています。

 10月11日の真夏日の予想は4地点(約0.4パーセント)、12日は13地点(約1パーセント)、13日は19地点(約2パーセント)と、若干増えますが、9月までに比べれはかなりの少ない観測地点数です。

10月11日の最高気温と10日間予報

 10月11日は、北陸~北日本では雲が多く、雨が降る所もありそうです。先島諸島はくもりや雨となりますが、その他の地域は概ね晴れる見込みです。

 最高気温は全国的に平年並みか高い所が多く、西日本太平洋側から東日本太平洋側を中心に307地点(約34パーセント)で最高気温25度以上の夏日となるでしょう(図3)。

図3 予想最高気温の分布(10月11日の予想最高気温)
図3 予想最高気温の分布(10月11日の予想最高気温)

 東京も25度以上の夏日になりそうです。

 ほぼ全国的な晴天は、三連休最終日である10月14日のスポーツの日までは続き、中国・四国地方を以外は、15日も晴れる見込みです(図4)。

図4 各地の天気予報(数値は最高気温)
図4 各地の天気予報(数値は最高気温)

 この晴天の間、気温は平年より高いといっても、南西諸島を除いて30度には届きませんので、スポーツの日を含む三連休は、行楽日和の天気といえそうです。

 ただ、来週の16日以降は、沖縄と九州南部を除き、傘マーク(雨)や黒雲マーク(雨の可能性があるくもり)が、お日様マーク(晴れ)や白雲マーク(雨の可能性が少ないくもり)よりもかなり多くなっています。

 来週の半ば以降は秋雨の季節が始ま見込みで、その意味からでも、三連休までの晴天、それも活動しやすい暖かな晴天を大事に使いたいものです。

 ちなみに東京の16日先までの予報では、三連休明けの10月16日以降は、黒雲マークや傘マークが続く予報となっています(図5)。

図5 東京の16日先までの天気予報
図5 東京の16日先までの天気予報

 降水の有無の信頼度が5段階で一番悪いEを多く含む予報ですが、これだけ続くとなると、スポーツの日までの晴天は貴重となります。

図1、図3、図4、図5の出典:ウェザーマップ提供。

図2の出典:ウェザーマップ提供資料をもとに筆者作成。

気象予報士

1951年新潟県生まれ。新潟大学理学部卒業後に気象庁に入り、予報官などを経て、1995年阪神大震災のときは神戸海洋気象台予報課長。その後、福井・和歌山・静岡・東京航空地方気象台長など、防災対策先進県で勤務しました。自然災害に対しては、ちょっとした知恵があれば軽減できるのではないかと感じ、台風進路予報の予報円表示など防災情報の発表やその改善のかたわら、わかりやすい著作などを積み重ねてきました。2024年9月新刊『防災気象情報等で使われる100の用語』(近代消防社)という本を出版しました。

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