Yahoo!ニュース

【NHL】チーム創設から6年!オーナーの描いた青写真は実現するか?

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ウェスタンカンファレンスで優勝したベガス・ゴールデンナイツ(NHL.com)

フロリダから遅れること25年、2018-19シーズンにNHLへ加盟したベガス・ゴールデンナイツは、世界一のギャンブルシティに登場した初めてのメジャースポーツチーム!!

リーグ加盟初年度にディビジョン優勝を果たし乗り込んだプレーオフでも、ベガスの勢いは衰えることなく、ウエスタンカンファレンスのチャンピオンに!「NHL加盟初年度でファイナル進出」 という快挙を達成しました。

しかし、スタンレーカップ・ファイナルでは、ワシントン・キャピタルズの前に1勝4敗で敗れ去り、フロリダと同じく、スタンレーカップ獲得はなりませんでした。

しかし、その後の4季のうち、プレイオフに進出できなかったシーズンはたった1度だけ!NHLの強豪チームとして名を連ねています。

ベガスで注目すべき選手は、FWのジャック・アイケル(26歳)。

2015年のNHLエントリードラフトで、エドモントン・オイラーズのコナー・マクデイビッドに次ぐ全体2位でバッファロー・セイバーズから指名されたアイケルですが、2020-21シーズン、首のケガにより出場した試合はたった21試合。シーズン終了後、治療方法を巡って、チームと対立していたアイケルは、チームのキャプテンの座を剥奪された上、ベガスへトレード・・・。

しかし、ベガスではアイケルが希望していた手術を受けることが許可され、リハビリを経て、2022年2月、ついに、ベガスでデビューを果たしたのです。

NHLで8シーズン、レギュラーシーズン476 試合に出場したアイケルですが、驚くことに、ポストシーズンでプレーしたことが一度もありません

「チームの一員となったことを本当に誇りに思う。チーム全員で勝ち取ったファイナルだ」と、スタンレーカップ・ファイナル進出を決めた後に語ったアイケル。初めてのプレイオフを「毎日エキサイティングだよ」とも語っています。

ゴールを決めチームメイトに迎えられるジャック・アイケル(写真:NHL.com)
ゴールを決めチームメイトに迎えられるジャック・アイケル(写真:NHL.com)

くしくも、オーナーのビル・フォーリーが「6年後にスタンレーカップを」と述べたチーム創設時から、今年でちょうど「6年」! 2018年で敗退したその当時のメンバーのうち6人が現在もベガスでプレーしており、2018年のリベンジを目論んでいます。

フロリダ・パンサーズとベガス・ゴールデンナイツ。

どちらが勝っても初優勝となるスタンレーカップ・ファイナルは、いよいよ、6月3日(現地時間)、ラスベガスのT-モバイルアリーナで、戦いの火蓋が切って落とされます!

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

加藤じろうの最近の記事