シャーザーのトレードについてメッツとレンジャーズが合意。交換要員はアクーニャJr.の弟!?
ニューヨーク・メッツとテキサス・レンジャーズは、マックス・シャーザーのトレードについて、合意に達したようだ。ジュース・ボックス・ジャーナルのマイケル・シュワブやニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンをはじめ、何人もの記者がそう報じている。
ただ、トレードは、まだ成立していない。シャーザーとメッツが交わしている3年1億3000万ドル(2022~24年)の契約には、全球団に対するトレード拒否権がついている。シャーザーがその権利を行使した場合――そうしない可能性のほうが高そうだが――トレードは実現しない。
契約の残り金額を両球団がどう負担するのかについて、確定しているのかどうかも不透明だ。各シーズンの年俸は約4333万ドル。今シーズンの残りと来シーズンの年俸を合わせると、優に5000万ドルを超える。なお、今オフ、シャーザーは契約を打ち切ってFAになることもできる。
シャーザーと交換にレンジャーズからメッツへ移籍する選手は、おそらく、ほぼ決まっているはずだが、こちらもまだわからない。ダラス・モーニング・ニューズのエバン・グラントは、セバスチャン・ウォルコットは含まれていない模様、ヘイマンは、トレードが成立すればルイスサントス・ルイスアンヘル・アクーニャはメッツへ移るだろう、とツイートしている。
ウォルコットとアクーニャは、どちらも遊撃手だ。年齢は17歳と21歳。今シーズン、ウォルコットはドミニカン・サマーリーグとルーキーリーグ、アクーニャはAAでプレーしている。アクーニャは、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)の弟だ。
シャーザーは、2013年と2016~17年にサイ・ヤング賞を受賞している。殿堂入りの切符も、すでに手にしていると言っても過言ではない。また、2年前の夏には、ワシントン・ナショナルズからロサンゼルス・ドジャースへ移籍後、11登板で防御率1.98を記録した。ドジャースは、その11試合とも勝利を収めた。
現在の年齢は38歳。さすがに、2年前の再現は望めそうにない。今シーズンの19登板は、奪三振率10.11と与四球率2.51ながら、防御率は4.01だ。被本塁打が多く、23本を数える。スタットキャストによると、4シームの平均球速は下降傾向にあり、2019年以降、94.9マイル→94.7マイル→94.3マイル→94.0マイル→93.6マイルと推移している。
とはいえ、トレードが成立すれば、レンジャーズのローテーションは向上するだろう。現時点の5人のうち、ネイサン・イオバルディは防御率2.69、ジョン・グレイは防御率3.66、デイン・ダニングはローテーション入りした5月以降に防御率3.63を記録しているが、アンドルー・ヒーニーとマーティン・ペレスの防御率はどちらも4.60以上だ。7月18日に投げたイオバルディは、その後、肘の痛みを訴え、故障者リストには入っていないものの、登板をスキップしている。
【追記:7/30】
ヘイマンやSNY(スポーツネット・ニューヨーク)のアンディ・マルティノが、シャーザーのトレードの成立を報じている。細部は明らかになっていないが、マルティノによると、レンジャーズが2250万ドルを負担し、アクーニャはメッツへ移るという。