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ソフトバンク千賀 ハム中田翔の“口撃”に、来季「男気勝負」を誓う

田尻耕太郎スポーツライター
ともに野球教室を行った千賀(右)と中田

千賀「挨拶を」 中田は実演指導

23日、福岡県大牟田市の延命球場で行われた野球教室にソフトバンク千賀滉大と日本ハム中田翔が登場。約120名の小学生とのふれあいを楽しんだ。豪華コンビの共演に子どもたちにとっては少し早いクリスマスプレゼントとなった。

千賀は守備でも投球でも指導の際には「挨拶」の大切さを強調。「元気よく大きな声で『お願いします!』と言おう」としきりに声をかけた。

中田は実演を交えながら、バットも握ってティー打撃も披露した。球場のネットを破壊せんばかりの強烈な打球に野球少年たちもびっくり。守備では「打球をじっと待つ子が多い。足を動かして、しっかりバウンドに合わせよう」とこちらもお手本を示しながら熱心に指導していた。

今季打点王。来季は本塁打増にもこだわる
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2016年対決は千賀の圧勝

また、野球教室後にはトークショーも行われ、2人は絶妙な掛け合いも演じた。千賀いわく「僕が中継ぎで投げていた‘13年の頃から声をかけてもらって、よく話をします」という仲。今秋には千賀が侍ジャパン強化試合のメンバー入りし、日の丸ユニフォームでチームメイトにもなった。中田は来年のWBCメンバーにすでに選ばれている。

ところで、2016年シーズンの2人の対戦は、千賀の圧勝だった。

レギュラーシーズンでは15打数2安打7三振0四球。CSファイナルの三振、三振、遊ゴロを合わせれば18度の対戦でちょうど半分の9三振という圧巻の内容だった。

今季初の2桁勝利。来季へは「タイトルを獲れるくらいの成績を残したい」
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「千賀のフォーク、ムカつく(笑)」

中田は、とにかく千賀の「お化けフォーク」にやられたという。

「フォークばっかりでムカつきますよ(笑)。それにフォークが来ると分かってても打てないから余計にムカつく。ホークスを代表するピッチャーですよ」

「途中まで真っすぐにしか見えない。(バットを)振り出して、初めてフォークだと分かる。歴代でも断トツのフォークだと思います。フォークのいい投手と訊かれれば、ポンと頭に浮かぶピッチャー。ソフトバンクの中でも打つのが一番難しいピッチャーといっても過言ではない」

千賀「分かっていても打たれないストレートで」

絶賛の言葉を並べつつも、千賀と顔を合わせるたびに「フォークばっかりじゃないか。真っすぐ投げて来いよ」と冗談めかして挑発する。

対して、千賀は「ストレート投げたらホームランされちゃいますもん!」と切り返す。

「でも、来年はたぶん男気で、真っすぐで勝負してくれるでしょう」(中田)

その言葉には千賀も、珍しく応戦する構えを示した。

「来年はストレートで抑えられるように頑張りたい。分かっていても打たれないストレートで抑える。それくらいの向上心を持って来季に臨みたいし準備をしたい」

1月の自主トレは例年どおり、プロ1年目のオフから師事する鴻江寿治トレーナー主宰の合宿に参加。中日の吉見一起やオリックス中島宏之、ソフトボールの上野由岐子らと合同トレーニングを行う。新たなメンバーも加わる予定だ。

日本一連覇を目指すチームの4番打者。

日本一奪回へさらなる飛躍が期待される若きエース候補。

そして2大会ぶり世界一へのキーマンとなるこの2人。2017年の野球界を大いに楽しませてくれること間違いない。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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