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ギャンブル依存と風俗店経営から足を洗い、タクシーを真面目に運転しています~おみおじリポート(83)~

大宮冬洋フリーライター
元気な56歳。愛車の前で敬礼。人生の助手席も今なら空いてます!(本人提供)

そこにいるだけで面白い。昭和なマイペースおじさんが登場します

※2021年11月4日追記。高橋さんはご本人の都合によりオネット活動を休止してしています。ご了承ください。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 オネットをやっていて良かったと思うのは、この連載で紹介したエリートへのお見合い申し込みが殺到する瞬間ではありません。「このプロフィールでお見合いできるかな?」と不安に思うような人にピンポイントかつ丁寧な申し込みが入り、仮交際からの真剣交際に進んだとき、です。

 最近のケースでは、千葉県で林業をしている香川大輔さん(仮名、55歳)が大阪在住の女性とZoomお見合いからのスピード婚約を果たしたことがあります。爽やかな風貌で生活力もある香川さんですが、「借金も貯金もありません!」と笑うのでいわゆる甲斐性はありません。それでも「なんだか私と価値観が似ている。一緒にいたら楽しそう」とお見合い申し込みをしてくれた女性が3人もいました。日本は広いな……。

 香川さんの成功で調子に乗ったわけではありませんが、今日は東京都内でタクシー運転手をしている高橋誠一さん(仮名、56歳)を紹介します。Zoomでインタビューをすると、画面越しでも高橋さんの昭和な雰囲気が伝わってきます。腰は低いけれどやたらに男っぽいのです。自分の世界があるマイペースおじさん、と言えばいいのでしょうか。マチコ先生もクスクスと好意的な笑いをしっぱなしでした。

長野県出身の高橋さん。がっしりとした体格で、TVドラマやCMにエキストラとしても出演しています。(本人提供)
長野県出身の高橋さん。がっしりとした体格で、TVドラマやCMにエキストラとしても出演しています。(本人提供)

健康で快活で男性的な魅力もある人が今まで一度も結婚していない理由

 高橋さんがタクシー運転手になったのは今から15年前。現在はコロナの影響で会社が休業したりもしていますが、以前は社内でも成績上位に入り続けていました。

「お客さんを拾えるかどうかは運とタイミングだけ。だから、真面目に走っていることが一番大事です。僕は夜専門。毎日、夜7時~深夜3時ごろまでと決めて走っています。そのほうが体内時計がおかしくなりにくいからです」

 毎週月曜は休みにして、コロナ前まではスポーツジムに通っていたとのこと。

「体を動かすのも健康維持のために大事ですし、仲間がいるので続けられていたんです。同世代の男友だちとは風呂の後に飲みに行ったりしていました」

 健康で快活な働き者で男性的な魅力もある高橋さん。なぜ今まで一度も結婚していないのでしょうか。普通の婚活なら隠すところですが、オネットは過去をなるべく明らかにします。弱さを認めることは強さにもつながると思うからです。

「お恥ずかしい話ですが、若い頃はギャンブルにハマっていたんです。同棲していた彼女もいたのに三日三晩も家に帰らなかったり。それじゃ結婚できませんよね。今は更生しました。たまにパチンコはしますけど単なる息抜きです。借金をしてまでギャンブルするようなことはもうありません」

 タクシー運転手になる前の15年間は、友人と一緒に風俗店を経営していたという高橋さん。味わい深すぎる経歴ですね……。ただし、仕事には真摯に向き合っていたようです。

「店の女の子と付き合ったりは一切ありません。店内恋愛の禁止を規則にしていたからです」

「仕事中に東京タワーやお台場のイルミネーションを見るとつい写真を撮ってしまうロマンチストな部分もあります」。(本人提供)
「仕事中に東京タワーやお台場のイルミネーションを見るとつい写真を撮ってしまうロマンチストな部分もあります」。(本人提供)

一人でテレビを見て文句を言うのはつまらない。共感し合える人が欲しい

 タクシー運転手として真面目に働いてきた高橋さん。仲間もいるので気ままな一人暮らしを送って来たようですが、55歳になったときにシニア専門の結婚相談所に入会しました。

「テレビを一人で見て『あいつはバカだな』なんて独り言が増えたなと思ったのがきっかけです。テレビも一緒に見て『あの人はすごいね』と共感する人が欲しいと思いました。そのほうがきっと楽しいでしょう」

 ただし、結婚相談所は条件面で相手を選び、その後で相性を確かめていくのが基本です。高橋さんの条件は一般ウケはしにくいのが現実でしょう。

「僕は借金はないけれど貯金もあまりないので、『お金がない人の世話を焼くだけの結婚は嫌だ』と思われるみたいです。確かに掃除は苦手ですが、洗濯は普通にしています。家事を押し付けるつもりはなく、気の合う人と一緒に過ごして共感し合いたいと思っているのですが……」

 条件面では僕以上にマチコ先生が心配をしています。こういう記事を丁寧に読んでお見合い申し込み(攻めオネット)をしてくれる女性はキャリア層が多く、自分と同じような学歴や職歴、収入を求めることが少なくないからです。

「でも、高橋さんはとにかく面白い人なので、興味を持ってくれる女性もピンポイントでいるはずです。一緒に飲んだら楽しそう!」

 ニコニコしながらマチコ先生の話を聞いていた高橋さん。「飲む」という言葉に反応して、「大宮さんとマチコさんは普段はどこで飲んでいるんですか?」などと雑談に入りました。ホント、マイペースな人だな。高橋さん、無事に結婚できたら奥さんも交えて祝杯を上げましょうね!

高橋さんは運転好きの働き者。「現在のコロナ禍においてタクシーの仕事は厳しく、休業期間中には宅配のお手伝いもしています」(本人提供)
高橋さんは運転好きの働き者。「現在のコロナ禍においてタクシーの仕事は厳しく、休業期間中には宅配のお手伝いもしています」(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。高橋さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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大宮冬洋が自分の周囲にいる独身男女に声をかけて引き合わせる、お見合いおじさん活動「オネット」(大宮ネットワーク)の舞台裏をご紹介。オネット会員の匿名のプロフィールやお見合いの様子、成婚&退会者インタビューのほか、チームメンバーの婚活講師マチコ先生による婚活必勝アドバイスもお届けします。また、本連載の購読者は無料オプションとして、会員とのお見合いを希望することもできます。

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