子どもの頭の良さの秘訣!ワーキングメモリーを鍛えるメリットを幼児教育講師が解説!
こんにちは!幼児教育講師のTERUです!
今回は『ワーキングメモリーの鍛え方』をテーマにお話しさせていただきます。
ワーキングメモリーを鍛えるということは、お子さんの将来の成功に大きく影響すると言われています。
子どもの成長を願う皆さんには、ぜひこのワーキングメモリーについて知っていただき、ご家庭でできることを実践してほしいと思います。
【ワーキングメモリーとは?】
ワーキングメモリーとは「何かを実行するために一時的に覚えておく能力」のことで、『作業記憶』などと呼ばれます。
このワーキングメモリーは脳の前頭前野の一部分で機能しているのですが、人間は周りの人から聞いた情報や、見た情報、自分が考えたことをこのワーキングメモリーに一時的にそして短期的に保存しています。
そしてそこに置いてあることで、何かを考えたり行動したりするときにその情報を使うことができるわけです。
例えば、会話はまさにワーキングメモリーの機能で成り立っている行為です。
相手の話を一時的に記憶しておかないと、いざ自分が話そうと思ったときにそもそも相手が何を言ったのかを全く思い出せず会話は成り立ちませんよね。
他にも、買い物のときに何を買ってくるのかを覚えていたり、電話番号を教えてもらってメモをするまで覚えておくなど、日常の中にワーキングメモリーを使っている場面は本当に多くあります。
このようなことを私たちは日頃から無意識にやっていて、そしてこの機能が高いことであらゆるものごとをスムーズに多く処理できるようになるのです。
また、ワーキングメモリーは『頭の中の机の広さ』とよく表現されます。
脳の中を作業する机と考えたときにその机が広くて一度に色んな情報を置いておけたら、処理できる情報の量も増えて、上手く情報を使うこともできますよね。
料理に置き換えると、料理をするスペースと言っても良いですね。キッチンが広ければ料理は圧倒的にしやすくなります。
ワーキングメモリーはただの『短期記憶』だと表現されることがありますが、そうではなく、短期記憶よりもさらに短い間の情報を記憶する力であり、必要がなくなったら消えても良い記憶です。
赤ちゃんがワーキングメモリーを使って覚えておける時間の長さは大体3〜4秒、そして10ヶ月くらいの赤ちゃんでは平均10秒くらいと言われますが、早い内から鍛えていくことでワーキングメモリーを長く働かせることができるようになります。
【ワーキングメモリーを鍛えるメリット】
①物事を習得するスピードが上がる
ワーキングメモリーの機能が高いということは、得た情報を保存しておくのが得意だということです。
学校で講義を受けていても自分で学習をしていても、頭に入ったことの多くを短期的に保存しておけることで、新たに入ってくる情報と上手く組み合わせて学習を進めていくことができます。
他の情報との関連性も見つけやすいため、理解力が高く勉強ができる子になるわけです。
これは勉強だけでなく、スポーツを習得するにしてもピアノなどを練習するにしてもなんでもそうです。
そして、ワーキングメモリーの機能が高い人は、自分の意識をコントロールする力も高いです。
私なんかはこの意識のコントロールが苦手なので、何か勉強していても、本を読んでいても周りに何か気になるものがあるとすぐにそちらに気を取られてしまいます。
ワーキングメモリーの機能が高い人は『抑制機能』が高く、一度気を取られてもすぐに自分のやるべきことに戻ることができるようになります。
結果、1つのことに集中ができて、習得するスピードが上がるわけです。
ある研究では、ワーキングメモリーを鍛えていくことで物事を習得するスピードが2倍くらい早くなるというデータもあります。
②仕事ができる人間になる
ワーキングメモリーの機能が高いことで、仕事をする上で欠かせないミスを防ぐ力にもつながります。
例えば、
- 注意力散漫からくるミスや物忘れなどが防げる
- 上司から言われたことをきちんと理解して行動することができる
- 色んな人から重要なことを立て続けに言われても、抜け漏れなく処理ができる
- 取引先や社内のメンバーとスムーズにコミュニケーションが取れる
- 優先順位をつけるのが上手く、段取りがスムーズ
多くの情報を一気に処理できるため、並列処理も得意で仕事をバンバン片付けられるようになっていきます。
自分の感情をコントロールすることも上手くなるので、仲間と良い関係を作ることもでき優秀なビジネスマンの素養につながっていきます。
③クリエイティブな発想ができるようになる
ワーキングメモリーには、今得た情報が自分のメモリの中に入っているかどうかをチェックする機能もあります。
この機能が低いと『同じ考えが浮かびがち』になり、「あの人いつも同じことばかりいっているよね」という状況が起こるわけです。
つまり、新たな発想をしようと思ったら、得た情報や思い浮かんだものが前と同じ考えかどうかを判断する必要があるということですね。
クリエイティブな発想はこれからの変化の早い時代には必須のスキルと言えますから、ワーキングメモリーを鍛えることは大切だと考えています。
これらのことを踏まえて、ワーキングメモリーの機能が高い人は『地頭が良い』とか『天才脳』だとか言われるわけです。
【ワーキングメモリーは成長してからでも鍛えられる】
私がワーキングメモリーに注目する理由がもう一つあります。
それは『ワーキングメモリーは後天的に鍛えることが可能』だからです。
人間の知能の中には生まれつき決まっているものも多くありますが、ワーキングメモリーは後天的に鍛えられることがわかっています。
そのトレーニングは幼児からでき、さらに大人になってもトレーニングが可能です。
だからこそ、ワーキングメモリーのトレーニングはお子さんの将来の可能性を広げることにつながり、どのお子さんでも天性のものに左右されずに鍛えることが可能なのです。
いかがでしたでしょうか?
次回は具体的なワーキングメモリーの鍛え方についてお話しますので、楽しみにお待ちください!
皆さんの子育てを応援しています!